ふうせん。【赤】

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01. ページ1

こうこうせい。名字「桐山」です！
貴女side。
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『なあなあ、Aちゃん！』

『なあに、＂………＂くん！』

『このあかいふうせん、Aちゃんにあげる！』

『…いいの？』

『うんっ、＂………＂、Aちゃんがすきやもん！』

ジリリリリリリ……

バチンッ！！！！！

ほぼ殴る様に目覚まし時計を止める。

…またこの夢か。

最近昔の夢を見る。しかも男の子と2人の。

それは良いんだけど、未だにその子の顔も名前も霧がかかった様に思い出せない。

「…やば、」

遅れたらアイツに笑われる。

早く準備しなければ。

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橙「おはよ、A！」

「おはよう、お兄ちゃん」

このちょっとぷくぷくした人は桐山照史って言って、2歳上のお兄ちゃん。

両親は仕事で遠くに行ってるから2人暮らしをしてる。

お兄ちゃんは優しくて面白いからとっても大好き。

ピンポーン…ピンポピンポピポピポピポピポ！！！！

橙「うるっさいな！！入って来い！！」

赤「あひゃ、おはよーさん！！今日も良い天気！！」

「今日も重岡はうざいほどうざいねー」

このガキは重岡大毅とか言う奴。

小さい頃からの友達(？)で、家が隣だから((仕方なく！！))一緒に登下校している。

もう本当にうざい。うざいとかのレベルじゃない。

赤「これ全部照史作ったん？」

橙「せやでー、料理男子やで？クソモテるわ」

赤「A男に負けてるとか笑うんやけど」

「真顔で言うな」

こんな奴は空気だ。無視しよう。

いやこんなの吸いたくない。病原体だ。

赤「ほらほら、早よ食べ。置いてくで」

「置いてけクソガキ」

赤「お口悪いでちゅねー」

それでも何だかんだ待っててくれる。

そこだけは優しいと思う。

そこだけは。

赤「神ちゃん待っとるって言うてたでー」

「お兄ちゃん！！行ってきます！！」

橙「はいよー、行ってらっしゃい！」

私のいつメンは、重岡、神ちゃん、藤井、小瀧の4人。

フルネームはめんどくさいから言いません。

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