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荒ぶっていたエーミールはため息をついては、顔へと被ったクリーム色の髪をしなやかな手付きで耳に掛け、倒れた椅子を元に戻しては椅子に腰をかけた。
em「すみません。取り乱してしまいました。今日はもう帰ってください。洋服はもう乾いたと思いますので」
淡々とエーミールは早くしろと言わんばかりの圧する笑顔でそう言った。エーミールの呆気なさにAは下唇を噛み締めて、窓際に掛けられた軍服をハンガーからむしりとるように引っ張ってはとぼとぼと帰りへの扉へ歩いた。最後にエーミールの方を振り向いたが、さっきとうって変わって此方を憎たらしく睨んでいた。見てはいけないものを見てしまったような気がして、すぐに部屋から出る。
…
窓のガラス越しに射し込んでくる夕日の煌めく光がAの黒髪を淡い橙色に反射させる。地平線に沈んでいく太陽は何か悪いことが起こるのを予言しているように思えるほど、紅く不気味だった。
窓ガラスへ指を這わせた。窓ガラスは夕日に照らされほんのり暖かい。
窓ガラスに写った顔はまるで幽霊のように生気を感じ取れなかった。
私ってこんな顔してるんだ。
『気色悪っ…』
そうぽつりと呟いては口角を上げてみせた。窓ガラスには、目が死んだままの作り笑いをした自分がいた。
私ってもう少し上手く笑えてたよね。
そーっと窓ガラスの中にいる自分の顔を撫でる。そして、しばらく眺めていると、あることに気付いた。
さっきまで自分の顔に集中していたので気付かなかったが窓越しに一人の男がぽつりと立ち尽くし此方を見つめていることに気づく。血塗れのスコップを持ったシャオロンだ。きっと血塗れってことは任務から帰ってきたのだろう。
夕焼けを映したかのような瞳で見つめている。
こちらと目が合ったことに気付いた男は目を細めて私より上手ににこりと微笑んだ。そして、その男ははっきりと分かるような口の開き方で言葉を伝えてきた。
ア、イ、シ、テ、ル
そう伝えるとシャオロンははにかんだが、血飛沫を浴びているその体ではどこか狂気染みたようにも見えた。
相変わらず血塗れなのは変わらなかったが前よりは少し元気になってくれただろうか。
ちらりとシャオロンの左腕に目を向けた。昨日巻いた包帯が袖から少し見えて、あれから自傷行為に走ったりしてないんだと分かる。
シャオロンは前とは少し変わったってことか。
シャオロンが変わったことに嬉しくなっている自分もいたが、変われない自分に苛つきも感じた。
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Rin - ｼｬｵﾁｬﾝのところ見ててなんか見たことあるって思ったら...え、え、ちょっと待ってください、夢で見ました...え？奇跡...？正夢だったのか...本当に奇跡... (2021年3月22日 15時) (
レス) id: ee43a6ccd3 (このIDを非表示/違反報告)
Ayame(プロフ) - …...|*･ω･)ﾁﾗｯ。あの...41話が行方不明ですよ(ﾎﾞｿｯ)いつも応援してます！！！(クソデカボイス) (2020年8月4日 0時) (レス) id: b3758e01fb (このIDを非表示/違反報告)
青(プロフ) - tntntntnさん» tntn (2020年7月20日 22時) (レス) id: ba86ab62db (このIDを非表示/違反報告)
tntntntn - 神ですね。語彙力の低下 (2020年7月20日 22時) (レス) id: 90c9bf8c0a (このIDを非表示/違反報告)
青(プロフ) - こうめさん» ありがとうございます！更新がんばります (2020年6月12日 7時) (レス) id: ba86ab62db (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みんなのあいじん | 作成日時：2020年5月6日 19時
