【あんスタ】吸血鬼とシスター【朔間凛月】 (ページ42)

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episode41 ページ42

真緒「打ってねぇよ！てか何でそんな反応なんだよ！」

『だって！吸血鬼って絵本とかに登場する血を吸う妖怪でしょ！現実にはいない生き物だよ！デタラメ言わないで！』

そんなの絶対嘘に決まっている！
急に吸血鬼は実在するとか言われて、ハイそうですかと信じられる訳が無いじゃん！

それとも何？もしかして私の事からかっているのか？
私はそんな冗談を真に受ける程子供では無い

真緒は何故、こんなすぐにバレる真っ赤な嘘をつくのだろうか

真緒「俺だって最初はお前と同じで信じて無かったさ！だけど今日、その噂は本当だってこの身で実感したんだよ！」

『え？』

実感って・・・どういう事？

『何があったの？』

真緒「今日の夕方、お前を連れ戻そうと森の奥へ行こうとした瞬間、俺は突然現れた蝙蝠達に襲われたんだ」

『蝙蝠？』

蝙蝠達ってまさか、あの時私たちの間を突っ切ってきたあの蝙蝠達の事だろうか

真緒「蝙蝠に襲われてから数分後、耳元で聞こえてた羽音が遠くなってやっと何処か行ったかと思って目を開けたら、俺は森の中じゃなく町の噴水広場に立っていたんだ」

『えぇ！？』

あの場所から噴水広場までは歩けば20分以上の時間を要する。走ってすぐに着ける距離では無い

(まさか、本当に・・・？)

いやいや、それじゃまるで魔法みたいじゃん
魔法なんて現実にある訳無い

真緒「異変はそれだけじゃない
その後急いでお前を追いかけようと森へ向かおうとしたら、急に目以外の身体のあちこちが石像になったかの様に固まって動けなくなった」

確か石像って、笠地蔵みたいなアレだよね

真緒「俺は体だけだったが、町の人達は俺以上に酷かった
体全体の色が灰色に変色していて動きも止まっていて、まるで本物の石像になってしまったのかと疑うレベルの状態だった」

混乱で頭が可笑しくなりそうな時、頭の中に直接語り掛けてる様な声が聞こえたんだ」

『声？』

真緒「『警告する。これ以上、森に足を踏み入れるな』って、聞いた事の無い男の声がしたんだ
声が聞こえなくなった後は俺も町の人達も元通りになった
信じてくれ、あの噂は本当なんだよ・・・」

『・・・』

真緒の表情や言動からみて、彼の言っている事は真実な気がする
真緒は基本冗談以外では嘘をつかない
後、長年の勘とかいうやつで

けれど、正直信じ難い
私は何度も森に行っているが、今までそんな奇怪な実体験をした覚えは1度も無い

(もう、訳がわからないよ・・・)