【あんスタ】吸血鬼とシスター【朔間凛月】 (ページ25)

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episode24 ページ25

ガサッガサッ

真緒(彼奴、何処に消えた？)

森に入って行ったAを追い掛けたのは良いものの、途中木の根っこにつまづいて転んだり大木に顔面ぶつけたりなどして、その姿を見失ってしまった

真緒(にしても此処、随分暗いな。もしかしてだいぶ奥深くまで来ちまったのか？)

さっきまでは見上げれば青空の様子が見えたのに、今じゃ見上げても木ばっかりで何も見えない
通りで暗い訳だ

真緒(A、何処だよ・・・)

この森は危険だ。何せ、あの噂がある位なのだから

真緒(お願いだ、どうか無事でいてくれ・・・)

嫌な噂を思い出していると、遠くの方から誰かの声が聞こえた

「_______！」

真緒(この声・・・！)

この明るくて綺麗な声！間違いない、彼奴だ！

真緒(何処だ！何処に！)

声がした方に向かう
辺りは暗くて不気味な雰囲気が漂っていて、これ以上先には行くなと本能が訴えている

そう感じているが、俺の足は緩みもしなければ止まりもしなかった
行かなければならない、引き返してはいけない、Aの元に行かなければならないという使命感が俺の足を動かしていた

『もう！ビックリしたじゃん！』

「御免御免って」

声が聞こえた方に進んでいくと、そこには顔を真っ赤にして怒るAの姿があった

真緒(良かった、無事で・・・)

思わず身体中の力が抜け、その場に座り込んだ

真緒(にしてもあの男達、何者だ？)

A達に見つからない様、少し離れた叢から様子を伺う

見た感じ、髪が短い方は歳が近そうに見えるけど、2人共服装は見た事もないし、外見は学校でも町でも見た事がない
あんな黒髪で綺麗な顔立ちなら女性達にモテモテで噂になってる筈

じゃあ、彼奴らは別の所に住んでるのか？

真緒(って！違う違う！今そんな事考えてる場合じゃなかった！)

考えを振り払うかの様に頭をブンブン横に振る

彼奴らが何処住んでるのか考える為にこんな危険な場所に来たんじゃない！Aが森に行ってる証拠を掴む為に来たんだ！

真緒(カメラカメラ！よしっ！)

今俺には誰も気付いていない
折角のシャッターチャンスを無駄にしてたまるか！

真緒(どうか、気付きません様に・・・)

Aに焦点を合わせ、ボタンを押そうとした瞬間

バサバサバサバサ

真緒(えっ、なっ！？)

突然、目の前から2匹の蝙蝠が飛び出して来た