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J ページ36

「っ……」


怖い、怖い、怖い。

恐怖に包みこまれて逃げ出したいのに
身体の上に乗られているせいで身動きが取れない。


「…どうして、と言いましたね」


急に言葉を発したと思ったら
奴の面の奥の目がぎらり、と光った。


「万能…貴方も知っていますね?」


「サトシのこと……?」


万能のサトシ、確かそんな名前だった。


「貴方が同居しているそれと、私は同業者。
術者のいない結界なんぞ、赤子の手を捻るようなもの」


ふ、と口元が歪められる。

下の方が開いた面から覗く口はやけに白い。


同業者…ってことは、


「かみ、さま……?」


自分で言って余計恐怖が駆り立てられた。


サトシ以外の神様に出会うのは初めてで、
どうして、神様が、どうして。


「奴は我ら神の仕事をどうも放棄する。
これまで私は何度も、何度も忠告の手紙を送りました。
…けれど頑なに奴は仕事をする気配を見せない」


ふ…と妖が息をつく。

周りの空気がどんどん
不穏な空気になっていくのを感じた。


「最終警告、だとこの前の手紙にしたためました。
奴はそれすらも無視をした。
…警告はしました。仕事をしないのであれば
それなりの罰を与えるまで」


「…っう!」


がっ、と首を掴まれて立たされる。

腹の圧迫はなくなったものの今度は息苦しさに襲われる。


「可哀想に、罪は何もありませんが」


冷たい声。

けれどその中には少しの興奮が混ざっていて。


「…貴方には、犠牲になってもらいましょうか」

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智帆(プロフ) - Usuiさん» 今回ばかりは翔さんに譲ってあげた、と行ったところでしょうか( ´艸`)リアルでそんな彼らを見ることができたらもう叫ぶどころじゃ済まないですね…笑 こちら次回移行するので移行先でもどうぞよろしくお願いします! (2015年10月7日 9時) (レス) id: bdc080c0f9 (このIDを非表示/違反報告)
Usui(プロフ) - 潤くん気がついて良かった〜(^^)しかし、二宮さんの腕の中ではなく、翔さんの腕のなか(笑)翔潤好きには夢のまた夢の光景ですね(^^)大野さん、皆を守る宣言かっこいいです(≧∇≦) (2015年10月7日 0時) (レス) id: 97566c9139 (このIDを非表示/違反報告)
智帆(プロフ) - 紫苑さん» 長らくお待たせしてしまってすみません。気にかけてくださりありがとうございました(>_<)! (2015年10月2日 0時) (レス) id: bdc080c0f9 (このIDを非表示/違反報告)
智帆(プロフ) - Usuiさん» 潤くんが一番ないじっぱりさんですがやっぱり長年一緒にいた仲間は大事に思ってるんですよね~。これからサトシにもちょっと頑張ってもらいます笑 お返事大変遅くなってしまってすみませんでした! (2015年10月2日 0時) (レス) id: bdc080c0f9 (このIDを非表示/違反報告)
紫苑(プロフ) - 更新待ってます(^o^) (2015年9月28日 12時) (レス) id: 7195a2bb2d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:智帆 | 作成日時:2015年4月13日 0時

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