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J ページ4

「…っ………」


黒と紫が混じったような薄暗い空間。

俺の経験からして、
妖界に着てしまったのだということが直感で分かった。


大量の妖力が備わったせいなのか
前にショウに連れてこられたときよりも
身体の負担は少ないように思える。



…とにかく、逃げないと。


妖界のことは全然分からないけど
もしかしたら運良くショウの屋敷に
辿り着けるかもしれない。


そう思って禍々しい空間を
さっきと同じように走り出す。


「んふふ、楽しませてくれるやん」


後から来たらしいそいつが
ぱちん、と指を鳴らす音が聞こえた。


「…?」


その途端、周りからぞわぞわ、
と何かが擦れるような音が響く。


「ひ……っ!?」


走っていた俺は思わず足を止めた。


…前方から、大量の蜘蛛が迫ってきていた。


「う、ぁ………」


がくがく、と足が震える。


とてつもなく巨大なものから小さいものまで。

黒いものから鮮やかな色をしたものまで。


蜘蛛の大群がぞわぞわ、と足音を立てながら
確実に俺に向かって距離を縮めてくる。


初めて見る有り得ないほどの
おぞましい光景に足が竦む。


「いや…だ、や……っ………」


思わず後ずさりした俺の背中で
ねちょり、と嫌な音がした。

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智帆(プロフ) - Usuiさん» 今回ばかりは翔さんに譲ってあげた、と行ったところでしょうか( ´艸`)リアルでそんな彼らを見ることができたらもう叫ぶどころじゃ済まないですね…笑 こちら次回移行するので移行先でもどうぞよろしくお願いします! (2015年10月7日 9時) (レス) id: bdc080c0f9 (このIDを非表示/違反報告)
Usui(プロフ) - 潤くん気がついて良かった〜(^^)しかし、二宮さんの腕の中ではなく、翔さんの腕のなか(笑)翔潤好きには夢のまた夢の光景ですね(^^)大野さん、皆を守る宣言かっこいいです(≧∇≦) (2015年10月7日 0時) (レス) id: 97566c9139 (このIDを非表示/違反報告)
智帆(プロフ) - 紫苑さん» 長らくお待たせしてしまってすみません。気にかけてくださりありがとうございました(>_<)! (2015年10月2日 0時) (レス) id: bdc080c0f9 (このIDを非表示/違反報告)
智帆(プロフ) - Usuiさん» 潤くんが一番ないじっぱりさんですがやっぱり長年一緒にいた仲間は大事に思ってるんですよね~。これからサトシにもちょっと頑張ってもらいます笑 お返事大変遅くなってしまってすみませんでした! (2015年10月2日 0時) (レス) id: bdc080c0f9 (このIDを非表示/違反報告)
紫苑(プロフ) - 更新待ってます(^o^) (2015年9月28日 12時) (レス) id: 7195a2bb2d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:智帆 | 作成日時:2015年4月13日 0時

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