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43話 ページ43

貴「・・・ごめん、見なかったことにして」






そう言って、とりあえず頭を冷やそうと歩き出す。







折角会えたが仕方ない、また出直そう。





杏寿郎「っ、待ってくれ」





パシッと右手首を掴まれ、急なことに吃驚して反射的に振り向く。







あ、しまった・・・泣き顔を見られちゃった、恥ずかしい・・・









この状況でそんなことを頭の隅で考える。







杏寿郎「君にそんな顔をさせたかったわけではない」








自然と向き合う形になると、杏寿郎は私の瞳から流れた涙を親指で拭う。









貴「え・・・?」






どういうことなのかがわからず、思わずそんな声が漏れる。








今の杏寿郎の発言からすると、嫌だから避けていたわけではないのか。







貴「杏寿郎は前のこと、嫌だったんじゃ・・・なのに私が付き合わせちゃったから、今までずっと避けてたんじゃないの?」









私がそう言うと、杏寿郎は一瞬ポカンとした後「そうか、そう思っていたのか」と顔をおさえた。









杏寿郎「それはAの勘違いだ。先ほど、俺が優しいから・・・と言ったな。いくら俺でも、好きでもない奴にあんなことはしない」









貴「じゃあどうして、」








杏寿郎が私を避け始めたから、拒絶されていると思ってしまったわけで。









嫌ではなかったのなら、どうして避けたのだろうかと疑問が残る。








杏寿郎「それは、・・・っ」







気づけば両肩を掴まれる形になっており、杏寿郎の手に少し力がこもっているのがわかる。









だけど痛くはない。








杏寿郎はグッと口を真一文字に結んだあと、ふぅ・・・とゆっくり息を吐いた。









杏寿郎「俺はあの刀鍛冶に忠告されてから、妙に慎重になっていたようだ」








貴「鋼鐵塚、さん・・・」






あの時のことはよく覚えている。







その時に杏寿郎に好きな人がいることを知ったんだっけ。

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うりよ - ニヨニヨこの小説を読みながらニヨニヨしてたら父から叩かれました。(ノ#´Д`)イタイ (2020年3月19日 16時) (レス) id: 21c35aca73 (このIDを非表示/違反報告)
あん。(プロフ) - ニヤニヤがとまりません〜〜〜!!;; (2020年2月4日 23時) (レス) id: 4bcfa63d15 (このIDを非表示/違反報告)
麻婆豆腐 - 続きが気になります!おもしろくて前作含めて何周もしてます(^○^)更新頑張ってください! (2020年2月1日 12時) (レス) id: f6e05b3b11 (このIDを非表示/違反報告)
水人(プロフ) - 更新ありがとうござます!お話楽しみにしております^ ^ (2020年1月11日 19時) (レス) id: 82bf61e120 (このIDを非表示/違反報告)
まり(プロフ) - いつも楽しみにしています^ ^更新頑張って下さい! (2019年12月21日 1時) (レス) id: 00fbafc59a (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:みっど | 作成日時:2019年11月17日 9時

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