【鬼滅の刃】好きな人に婚約者がいるのですが【煉獄杏寿郎】

３３話 ページ34

華「・・・実は、私は煉獄さんと・・・・婚約していません」



貴「はい。・・・・・はい？」


婚約していませんって・・・？？




思っていた言葉と違っていたため、思わず聞き返してしまった。


そもそも頭がついていかない。



貴「え、と・・・どちらかがまだ同意できていないとか、反対があるとか・・・ですか？」



私がそう言うと、華さんは「いいえ」と否定する。



華「煉獄さんは、お願いを・・・我儘を聞いてくださっただけなんです。病気を患い、短い命である私を」





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華side
私は小さいころから体が弱く、心臓の病気を患っていました。




外に出る機会もほとんどなく、そのせいで近所の子たちとも遊べませんでした。



もちろん、恋だってできませんでした。



ずっとお医者様に診てもらい、１８歳のころようやく外を出歩けるまでになったんです。


その時に行った町に、煉獄さんを見かけました。一目ぼれでした。



でもこんな私が、恋なんてしてもどうしようもないと諦めました。




諦めようと思ったのに、日が経つにつれて煉獄さんのことを考えている自分に気が付きました。





話してもいない、ましてや顔を合わせてもいないのに、ここまで煉獄さんに恋をしていたんです。





そしてある時、お医者さんに言われました。「２５歳までが限界でしょう」と。



そう、余命宣告です。


父と母はとても悲しんでいました。


そんな私に、父は「何がしたい？なんでも聞こう」と聞きました。




そう言われたとき、真っ先に頭に浮かんだのは煉獄さんでした。



もうこの短い命、尽きるなら・・・恋人に。いえ・・・もっと親しい・・・婚約者に。



ポツリと呟いたとき、父は私に煉獄さんの特徴を事細かく聞きました。



そして、鬼殺隊というところに所属している人だと知りました。



父は、すぐに行動に起こし煉獄家の屋敷へと私を連れて行きました。


庭掃除をしていた弟さん・・・千寿郎さんにお願いして、丁度非番だった煉獄さんを呼んでもらったんです。





私の現状、そして婚約のこと・・・父は、私のために必死で頭を下げてくれました。


ずるいですよね、親にこんなことをさせてしまうなんて。



親が頭を下げれば、煉獄さんは断りづらくなってしまうというのに。

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