25話 ページ26
貴「鋼鐵塚さーん?入りますよ?」
好物のみたらしだんごをしっかりと持って、鍛冶場へとやってきた。
返事がないため、勝手にお邪魔する。
きっと仕事に集中しているのだろう、と入ればやはりそうだった。
仕上げに入っているが、これは・・・
鉄珍様が言っていた、癸の鬼殺隊士の刀なのだろう。
仕方ない、終わるまで待っておこう。
座る場所もないため、適当に腰掛けて壁にもたれる。
その間もジャコ、ジャコ、と刀を研ぐ音が響く。
本当に、すごい集中力だなあ。
しばらくその姿を眺めていると、段々と瞼がおりてきた。
駄目だ、眠い。
頭を振って眠気をごまかすものの、刀を研ぐ単調な音がもはや子守唄になりつつある。
でもここで寝たら、確実に怒られる。目が覚めたら何かの餌にされるかも。
だから寝ちゃ駄目。駄目だよ。駄目。
・
・
・
あぁやらかした。寝てしまった。
さきほど作業していた場所を見るも、当の本人はどこにもいない。
鋼鐵塚さんはどこだ、と立ち上がろうとすると雑に羽織がかけられていることに気が付いた。
この柄は・・・鋼鐵塚さんのものだ。
羽織を掴んでそう思ったところで、ガラガラと扉が開いた。
貴「あ、鋼鐵塚さ、」
鋼鐵塚「俺が戻ってきたことばらしたな?怒られただろうが。それより俺が仕事をしているときに寝るとはいい度胸だ」
私が起きたことに気づくと、瞬時に頬を掴まれそう言われる。
ごもっともだ。というか前より痛い。
鋼鐵塚「何いらない心配しているんだ。俺がお前の刀を打たないとでも思ったのか」
鍔を持っていっただろうが、と言われる。
いやわかんないですよ。
鋼鐵塚「お前の色を見れるのは俺だけでいい」
その言葉に思わずプッと吹き出してしまう。
貴「あははっ!!鋼鐵塚さん、なんだかそれ婚約の言葉みたいですよ!」
鋼鐵塚「キーッ!!!」
笑ったのが気にくわなかったのか、危うく包丁を向けられそうになる。
何とか持ってきた団子を見せ、どうにか落ち着かせた。
大正コソコソ噂話
Aの父と鋼鐵塚は犬猿の仲でした。顔を合わせるとすぐに殴り合いの喧嘩になります。どちらも大人げないです。
ちなみに、Aの父の刀を打っていたのは鉄井戸さんです。
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にんにく - 煉獄さんがしのぶのところに足を運んでいたのは、てっきり華さんが妊娠でもしてるのかと思ってました!でも読み返してみたら、2話でも華さんが簪を指しても「買ってあげよう」とは言ってませんし、伏線?が散りばめられていたんですね…。続編楽しみです! (2019年11月17日 23時) (レス) id: 315083b1b9 (このIDを非表示/違反報告)
かな(プロフ) - 初めてこんなに続編が気になる作品に出会えました。これからの進展がすごく気になります!続編もすぐ読ませてもらいます! (2019年11月17日 13時) (レス) id: d43f11df13 (このIDを非表示/違反報告)
中二病者です!(プロフ) - 次の作品も続編も楽しみに待っています!だけど、冬の季節になったので体調には十分気をつけてくださいね!更新楽しみにしています! (2019年11月17日 7時) (レス) id: ab06cdee91 (このIDを非表示/違反報告)
はず - 作者様…!とても気になります!読んでいてとても楽しいです。更新頑張ってください!応援してます!! (2019年11月16日 18時) (レス) id: 91e1062183 (このIDを非表示/違反報告)
さやか(プロフ) - おおお!!ついについに来るのか?来るべき時が来るのか?? (2019年11月16日 0時) (レス) id: 70d7a9e017 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:みっど | 作成日時:2019年11月3日 21時