綺麗な2人に (ページ20)

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EPISODE--19-- ページ20

夢主side

『お疲れ様です！』

「おつかれ。」

「お、Aちゃん今日元気だね。彼氏くん？」

『はい！迎えに来てくれるんです！』

「じゃあ今日は早く上がる？」

『いえ、時間いっぱい頑張ります。』

「お、いいね～。じゃあよろしく。」

『はい！』

女将さんと少し話してから、店の裏で着替える。

〔今日バイト９時に終わる！〕

そうタカちゃんにメールをして、厨房に行って店長の手伝いをした。

［外で待ってるね。］

一応学生だから、早めの時間で上がらせてもらって、
タカちゃんに会うからという理由で選んだ
居酒屋には着ていかないような服に着替えて外に出る。

『タカちゃん！』

「お、A。お疲れ様。」

走って駆け寄ると、頭を撫でてくれる。
顔を見ると、少しクマができていた。無理させちゃったかな。

『眠たい？ごめんね、迎えに来てもらって。』

「別に苦じゃないよ。逆に癒される。」

そう言って微笑んでくれた。
今度デートの時は、私の家でおうちデートしよう。ひそかにそう思った。

手をつないで、家まで送ってもらう。
家までは会えてなかった分を消費するように、お互いとても喋る。
電話はしてたけど、会うのと電波越しじゃ違う。

「Aちょっと待って。」

タカちゃんが足を止めて、周りを見回す。
どうしたんだろう。なんかあったかな？

「A、俺の後ろから離れちゃだめだよ。」

『うん。』

離れた手の代わりに、タカちゃんの服の裾をつかんでタカちゃんについていく。

「おい、お前。俺の彼女ストーキングして楽しいか？」

電柱の陰に向かってタカちゃんがそう言うと、影が少し動いた。
え、ストーキングされてたの？

「す、すいません。」

タカちゃんに襟をつかまれて電柱の影から出てきたのは、どこかで見覚えのある顔だった。

あの目元、、、お姉ちゃん？あ、顔の私と同じところにほくろある。

「お前誰だよ。警察行くか？あ゛？」

タカちゃんが男の胸ぐらをつかんで聞いてる。
なんか、さすがとしか言いようがない。

「あ、あの、Aの父親です。
A、憶えてるか？ま、まぁ最後にあったのは３歳ぐらいだけど、、」

タカちゃんに胸ぐらつかまれて動けないのだろう。顔だけこちらに向けて聞いてくる。

あ、そうだ。

いつもお母さんのバーの

カウンターに飾ってあった

写真立ての中の写真で見た人。

お母さんはいつも言っていた

``お父さんはやさしい人だったのよ``