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イ「中途半端が嫌なら辞めて養ってもらうっていうのもありだと思うけど?」
「あはは!それは絶対にないです!言ったじゃないですか!私、この仕事が大好きなんです。…仮にテヒョン以外の人とお付き合いしたり、結婚したとしてもこの仕事をやりきった!って思うまで辞める気はないですから。それに、誰かに頼って生きるより、対等に並んで生きていけるような人になりたいんです。」
イ「そっか、なんか安心したよ。相変わらず、新人の頃の熱意のままで。」
「…話、聞いてもらってありがとうございました。」
イ「いや。頑張れよ、きっとお前はいいプランナーになるからさ」
ピピピピピ
イ「はい。…はい、すぐに行きます。…悪い、支配人に呼ばれてさ、あとここ頼んでいいか?」
「いいですけど…最近支配人によく呼ばれませんか?」
イ「ん?あぁ、まぁな。じゃあ、よろしく」
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「よし、片付けは大体終わったかな…それにしても先輩長いなぁ〜。もう20分以上も帰ってこないや」
キィィィ
「あ!先輩!おかえりなさ…い」
TH「…今、いい?」
「あ、うん、どうぞ?」
珍しくラウンジにひとりで来たテヒョンはカウンターの席に座る
「…ご注文は?」
TH「んー。コーラ!」
「こ、コーラ?」
TH「うん。もしかしてないの?!」
「いや、あるけど…フフフ、相変わらずコーラばっかり飲んでるのね」
TH「いいじゃん、好きなんだから」
思ったよりも気まずくないのはイ先輩に話を聞いてもらって決意が決まったからかな
「はい、お待たせいたしました」
TH「…ん」
テヒョンはコーラを一口飲むとグラスに着いた水滴を親指でなぞる
TH「仕事、楽しい?」
「…うん。すごく。…大変だけどね、色々。でもやりがいあるよ、誰かの幸せのお手伝いする仕事だもん。…テヒョンは?楽しい?」
TH「…うん。俺もすげぇ楽しい。…あのさ、最後のわがままだと思ってこれ受け取ってくれない?」
"最後"その言葉がテヒョンの口から出てきて
あぁ、テヒョンも私が断るって分かってるんだなって思った。
それに気が付いた途端今までにないくらいに胸がきつく締め付けられて、それがバレないようにテヒョンの手元に目を落とした。
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Kira - すごくいいお話でした! (2022年8月13日 21時) (レス) @page26 id: d8561d62a3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:湖都音 | 作成日時:2022年1月6日 15時