あなたと夢を追いかけて〜第11章

(名前)の選択・・・　YC・(人5)side ページ36

俺達の初日も無事終了。とりあえず俺達の舞台もA＆ミノペアと同様の称賛を受ける事ができ、ホッと胸をなでおろした。

一夜あけ、新聞を手にすると…昨日の俺達の舞台の記事が掲載されてる。

「ミュージカルと演劇の融合。東洋スターのミュージカルは一つの演目を見事に2つのスタイルに仕上げてきた。2つのスターペア競演が本場ブロードウェイの観客を魅了した。」って…なんかこそばゆい感じ。

YC「マネージャー、俺達、この本場ブロードウェイで認めてもらったの？」

広田「みたいだなっ。あとは、事務所がAさんの事をどう評価するかとAさん自身の答えだなっ。」

YC「Aの答えって？」マネージャーの言ってる意味が今一つわからない。

広田「今回のこのミュージカルはAさんが望んでチャレンジした事じゃない。事務所がAさんに色んな条件をつけてやらせた事。

ただその条件がAさんにとっては守りたい全ての事だったから、彼女はここまで頑張れた。

だか、この先ユノとの事も認められ、自分に対してかせられる条件がなくなったとしたら、彼女はデビューという道を選択するかな？」

YC「これだけ認められてるのに？」

広田「デビューという道を選ぶ事で、またユノと一緒にいる時間がなくなるとしたら…彼女は元の一ダンサーとしての道を選びそうな気がしてる。

今回のミュージカル、Aさんは色んなタブロイド紙で演技も歌もそれなりの評価は受けてるけど、どのタブロイド紙を見ても、一番の注目点は「彼女の人の心を一瞬にして引き寄せるダンス」だって書いてあるだろっ…」

ほんとだ。マネージャーの言う通り、どのタブロイド紙でも一番に注目しているのはダンスだって書いてある。

YC「マネージャー、もしAがデビューという選択をしなかったら…ヒョンとはどうなるの？」

広田「さぁ〜、俺にも予測が出来ないよ。でも、Aさんは事務所sideの出した条件をクリアしてるんだから、認めないわけにはいかないと思うんだけどなっ…」



朝一番から近くのドラッグストアで買い込んだタブロイド紙のAの記事だけを丁寧に切り抜きする瞳さん。

瞳「見て見て!! どのタブロイド紙もAの事、絶賛だよ! よかったねっ…」

鼻歌交じりの瞳さんと相反して、Aは浮かない顔。

唯「どうしたの？ なんだか浮かない顔じゃん…」するとAから出た意外な言葉…

A「私って絶対デビューしないといけないんだよね(ーー゛)」

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