あなたと夢を追いかけて〜第11章

初めての失恋…　　+MNside ページ26

やっぱり今日が最後の練習だと思うと何度やっても足りない気がする。

それにいつもにも増してミノのラストシーンの切ない表情も際立って良かったから、その演技に似合う演技をしないとっていう気持ちでいっぱいになる。

MN『これくらいにして、そろそろ終わる？』

A『そうだね。やればやるほど不安になっちゃう…』

MN『何が不安？』

A『明日の事考えると、これでいいのかなって、全てに自信がなくなっていく…』 下を向いて大きな溜息を一つ。

するとミノがあの陶芸のシーンのように後ろから優しく私を抱きしめた。

一瞬、何が起こったのかって思ったけど、よく考えると私の不安だという言葉にもう一度練習しようとしてくれてるんだよね？

A『まだ私の練習に付き合ってくれるの？』




A、ほんとに僕の気持ちに気づいてないの？

言葉がうまく通じない分、今回はストレートに感情表現してきたのに…

MN「僕の気持ち、気づいてないの？」

なんとかAの気を引きたくて、この2週間あまり必死で覚えた日本語…

でも、この日本語は愛の告白にはなってないよね？

A「ミノの気持ち？」

MN「そう、僕の気持ち。」Aの頭に浮かぶ沢山の？…一気に体の力が抜けた。




A『ミノの気持ちって…このミュージカルを成功させたいっていう気持ちだよね？』

ユチョン・ジウォンペアに負けないように…

ねっ、そうでしょ？

MN『ユノヒョン以外の男には興味なしか…』

A『えっ、どうしてミノがユノと私の事知ってるの？』

MN『Aに初めてあった時に、ユチョンからユノヒョンのAなんだから好きになっちゃダメだって…言われたんだ。』

気が動転していてミノが話すスピードに付いていけない。

A『ミノ、ごめん…もうちょっとゆっくり話してくれる？』



もうこうなったらやけくそだぁ〜

MN『ユチョンからAを好きになっちゃダメだって言われたんだ。わかる？ 』

僕の言葉に不思議そうな顔。やっぱり最後まで言わないと通じない？

MN『だけど、好きになっちゃったんだ、Aの事。一緒にいればいる程大好きになっちゃったんだ。僕の気持ち、わかった？』

なんともかっこ悪い告白。

結果も撃沈だし、もう笑うしかない感じだよね。

すると、Aがあの名シーンの逆バージョンで落ち込んで座り込んだ僕を後ろから抱きしめた。

A『ありがとう…ミノ。ミノの気持ち、とってもうれしいよ。』って、そう言ってくれたんだ。

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