信じられない真実… +ラウール・蓮side ページ47
− ラウール −
まさかAちゃんがいるなんて…
兄ちゃんがこのグラウンドにAちゃんを呼んだの?
でも兄ちゃんと行った旅行の時に言ってた言葉を、ふと思い出した。
「もし日本に帰国してりえと会うことがあっても俺のことに触れないでいてほしい。
りえが幸せな未来を歩く為に…」
でももしかしたら寂しくて、無意識にAちゃんをこの場所に呼んだのかも…
やっぱり心の奥でずっと繋がっているんだなってそう思った。
− A −
RM「なんで、りえさんがここに?」ってどういう意味なんだろうって…
「目黒君、らうくん…何かあったの?」
よく見ればらうくんの頬にも涙の後。
RM「えっ?Aさん、聖都さんの事、知らないの?」
聖都?
聖都に何かあったの?
不安な気持ちが広がる。
するとらうくんが突然…
RU「めめ、そのことは言っちゃダメなんだ!」
って目黒くんの言葉を遮った。
「らうくん、どういうこと?」
− 蓮 −
らうが俺の言葉を遮った。
でも…
A「目黒君、聖都に何があったの?話して…」
祈るような瞳・・・もう言わないわけにはいかない気がして
「聖都さん、癌で・・・昨日亡くなられたって・・・」
するとAさんが
A「何言ってるの?聖都はニューヨークで仕事してるんだよ、そうだよね…らうくん、そうだよね?らうくん…」
だんだん語尾が強くなる。
そしてらうの手を握った手はかすかに震えていた。
RU「Aちゃん…兄ちゃんはニューヨークなんて行ってないんだ…
見送りに来てくれた時もおじいちゃんたちにお別れをいいに行ったんだよ。」
するとAさんが、
A「あの時、もう…余命宣告されてたってこと?」
RU「うん。僕が知らされたのは、その旅の途中なんだけど…
多分、、、僕が知る前から宣告はされていたんだと思う。
おじいちゃん達にお別れした後も、いろんな人たちにお別れをする為の旅をしてたんだ。
治療に専念すればもっと生きられたかもしれないのに…
兄ちゃんは自分らしく最期を迎えたいっていってた。
そして兄ちゃんは言葉通り、幸せそうな顔で空に逝っちゃった…
僕たちは大泣きだったのに、兄ちゃんは笑ってた。」
その言葉を聞いたAさんはただ唖然とした表情で、ベンチに座り込んだ。
「Aさん…大丈夫ですか?」
俺のその言葉にAさんがポツリと呟いた。
A「ごめん。私、今何が起こってるのかわからないよ…」
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りえ(プロフ) - カカオ砂糖さん» ご指摘ありがとうございます。 (1月13日 13時) (レス) id: fa9cfabba3 (このIDを非表示/違反報告)
カカオ砂糖(プロフ) - あの…オリジナル作品のタグが付いてます…。 (1月13日 8時) (レス) id: 61b8287146 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:みっきーまま | 作成日時:2023年12月25日 21時