運命の恋、拾われました

31. ページ33

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岩田さんの手が

頭のてっぺんからサイドの髪の毛を撫でるように降りてくる




髪の毛の束を指に絡みつけて

その手を自分の口元へ持っていく








チュッ








一瞬だけ鳴ったそのリップ音に



_________＿____________心臓が跳ねた








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一つ一つの仕草をしながらも

その鋭い視線は、私の目を離してくれなくて......




＿＿＿＿＿＿とろけそう.....









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髪の毛を持っていたその手が

私の頬を撫でる






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＿＿＿＿＿やっぱり、男の人の手だ




画面上で見ても

リアルで見ても


綺麗ですっとしていた手は





肌に触れるとゴツゴツしていて
骨ばっていて




男の人だ、と改めて感じさせる





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でもとても、気持ち良い感触をしていた





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少しだけ冷たく感じる岩田さんの手＿＿＿＿＿




それは、岩田さんの手が本当に冷たいのか






それとも、私の頬が熱いのか＿＿＿＿＿＿＿






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どれくらい、そうしていたんだろう



きっと、そんなに長い時間ではなかった





息もできないくらいの近さで絡み合う視線に

もう、ぼやけてしまうほどの近さに




岩田さんの手が私の顎を捉えて＿＿＿＿＿








岩田さんの顔が


斜めに近づいてくるのに＿＿＿＿＿＿







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そんなに時間はかからなかった






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認めてしまえば楽になると思っていた自分の気持ち



でもそうじゃなかった





認めてしまえば、もう後戻りなんて出来なくて







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もっと、もっと＿＿＿＿＿＿________




欲張りになっていく








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そんな気持ちにブレーキをかける方法を









私は＿＿＿＿＿＿＿知らない

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