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「も、盛山さん?」
「えらい美人さん、入ってきたと思って
よーく見たらAさんで、酔い、醒めたわ」
「ええ、どうして、ここに?」
「どうしてって、
虫歯治るまで熱いのと酒ダメやったから
今日は解禁祝いです。
一昨日まで東京ずーっといて、帰って虫歯治ったらたこ焼きやなあって」
ぱく、と盛山さんは手元にあるたこ焼きを頬張る。
ふとメニューを見ると「味の店・島田屋」と筆字で書かれていて、ああ、斎藤さんに勧めてたとじわじわ思い出す。
「偶然ですね、私、はじめてここ入って」
再会の嬉しさに少し喜ぶけど、
数秒後、今日の出来事がフラッシュバック。
そうだ私盛山さんと微妙な感じだったんだー!
ちらっと盛山さんを見ると
思いの外気にしていないようで
「初めてなら、普通のは絶対食べて
あとは変わり種めちゃあるんで、バター醤油めっちゃ美味いっすよ」
なんて身を乗り出してメニューを説明してくれる。
「あ、じゃあ、それと、それと、それで」
「んは、めっちゃ食うやん」
「え、あ、じゃあ」
「食べれなかったら僕食べるんで、美味いから色々食べましょうよ」
盛山さんは、大きな口をパカッと開けて笑う。
お昼に会った時はマスクでちゃんと見てなかったけど
ハムスターの頬袋はなくなって、少しスマートになった輪郭と髭が似合っていて、少しだけ見惚れてしまった。
「おっちゃん!これとこれとこれと、
あ、Aさん飲みますよね?ビール?」
「あ、じゃあ中ジョッキ!」
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天風あおい - ぴぴさん初めまして。今回の小説、盛山さんの魅力をこれでもかと詰め込んだくらいに素敵な小説で、読みながらキュンキュンしてました!本当の盛山さんも、きっとこんな感じなんだろうなって想像すると本当にドキドキしちゃいました。また読ませていただきますね! (2月10日 14時) (レス) @page43 id: ebcd75c8b8 (このIDを非表示/違反報告)
真央 - ぴぴさん初めまして、素敵な盛山さんにドキドキしながら読むことができました終わりが出た瞬間もう読めないって寂しく思いましたまた読ませていただきますねありがとうございました! (11月8日 2時) (レス) @page42 id: 815e84f626 (このIDを非表示/違反報告)
あゆ - ぴぴさん初めまして。ぴぴさんの書く小説を読んで、見取り図とニューヨークが更に好きになりました!どの物語も本人の特徴を凄く捉えていてめちゃくちゃときめきます…!休止中とのことですが、もしまたぴぴさんの作品を読めたら嬉しく思います♪ (9月2日 14時) (レス) id: 869ad398aa (このIDを非表示/違反報告)
ぴぴ(プロフ) - shiinonchanさん» いつも読んでくださりありがとうございます☻❤︎❤︎ものすごく理想の彼氏を私も反映させておりますゆえ趣味が一緒という事ですね!!!!そんな嬉しい事ばっかり言っていただけて嬉しいです(..◜ᴗ◝..)♩ (5月24日 9時) (レス) id: b6f7e28a9f (このIDを非表示/違反報告)
shiinonchan(プロフ) - こんな彼氏最高すぎます!❤︎なんかもぉ盛山さんがすごいリアルで本物の盛山さんもきっとこうなんじゃないかって想像できちゃうのですごく物語に入り込めて読んでて幸せです〜❤︎ありがとうございます❤︎ (5月21日 2時) (レス) id: ea4b977ca3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ぴぴ | 作成日時:2023年2月15日 1時