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23.珈琲 ページ23

カチャ… カップをテーブルに置きながら芳村が言う。


芳村)話したいことが沢山あるから、取り敢えず座ってくれるかい?

目を細めて椅子を勧める芳村。
だがAは素直に座ることが出来なかった。


A)ぁ………。


椅子の前のテーブルに置かれた黒い液体。
良い匂いはするが中身がなんだか分かったものじゃない。

Aは珈琲というものを知らなかった。


喰種とはいえ7歳までに珈琲を飲める子供は多くはない上、サエギリに誘拐されてからは飲む機会がなかったのだ。


四方)…

A)ぇ、あっ!


しばらく黙って黒い液体を見つめつつ突っ立っていると、四方が肩を掴んできて強引に椅子へと座らせた。

液体との距離が縮まる。


芳村)四方くん、手荒なマネは良くないよ。


四方)このまま放置していたらずっと座らないでしょう。


芳村)確かにそうなんだろうけども…。
まぁ良い、それは置いておくとして。
珈琲、分かるかい?


分からないと素直に首を横に振る。

芳村)そうだったんだね。
安心して飲んでごらん、毒なんて入っていないから。


Aの疑念を見透かしたように笑って珈琲を勧める芳村。


自分自身、黒い液体に対して興味があり結局、誘惑に負けてカップへと手を伸ばす。


A)…頂き、ます。


芳村)うん。召し上がれ。


ン…ゴ、クン…

!!

口に入った途端に鼻に通る芳醇な苦味。
美味しい、クセになる味だった。



A)これが珈琲…おいしい…!


芳村)それは良かった。
ところで、金木くんからは月山くんと一緒に居たという話しか聞けてないんだが…。
君はいくつ?


(金木さん、ここへ来たんだ…。)


A)17…あの、金木さんは…?


その答えに四方と芳村が少し驚いた表情を見せる。
どうやら意外だったらしい。
理由は大体察したが。


芳村)そうなんだね。
金木くんは今出掛けているよ、そろそろココへくるはずだ。


その時タイミング良く扉が開く。


カランカラン…

金木)おはようございます店長、四方さん。


芳村)おはよう金木くん。

四方)研、昨日は大丈夫だったか、月山に喰われたりは…


金木)大丈夫でしたよ、トーカちゃんが助けてくれたので…情けないですよね、アハハ…。
! あ、起きれたんだね!体調は大丈夫?


突然話しかけられ固まる。


A)は、はい…


金木)良かった…。


A)…(ようやく金木さんに会えた…!)

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セトミナト(プロフ) - K・Mさん» 四方さんは芳村さんと大抵一緒に居るイメージだったので…!ありがとうございます、頑張ります! (2015年9月5日 21時) (レス) id: 4c9d5d3e45 (このIDを非表示/違反報告)
K・M - まさか四方さんもいるとは・・・。続きが楽しみです。これからも更新頑張ってください (2015年9月5日 21時) (レス) id: 6b3a0c3161 (このIDを非表示/違反報告)
セトミナト(プロフ) - K・Mさん» もうすぐ見れると思います!ありがとうございます、更新頑張ります!!^ ^ (2015年9月3日 7時) (レス) id: 4c9d5d3e45 (このIDを非表示/違反報告)
K・M - 早く夢主と金木の絡みが見たい!更新頑張ってください! (2015年9月2日 21時) (レス) id: 6b3a0c3161 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:セトミナト | 作成日時:2015年8月16日 22時

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