キミと月明かり (ページ44)

今日:10 hit、昨日:0 hit、合計:15,534 hit

1人にしないでページ44

「何があったか深くは聞かないけど

本当に大丈夫？」

『大丈夫...』

傷口に絆創膏を貼ると

『俺を1人にしないで。』

見つめられる。

「うん。わかった。」

今日は布団をギリギリまで近づけてくる
二宮くん。

「近くない？」

『気のせい。』

絶対に気のせいではない。
カーテンも閉めず二宮くんは私を見つめながら
手を握りしめた。

『おやすみ。』

「おやすみなさい。」

そんなある日

『俺仕事する！ちょっとでもAの役に立ちた

い。』

二宮財閥の御曹司が仕事するって
しかもコンビニって。

「うん。」

やる気のある二宮くんを止めれなかった。
最近の二宮くんは活き活きしている。

だけど、バイト始めて1日でクビになった。

『だって細かいお金出してくるから計算なんてでき

ないからつい札をあげたくなる。』

「だからクビ？」

『うん。』

バイトをしては何軒かクビに。

『なんか悪い。俺頑張るからさ。』

そんなに頑張らなくてもいいよ。
って言いたいけど。

街中で久しぶりに櫻井さんに会った。