The One (ページ11)

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【M.S side】

雑誌の撮影で、俺らは「癒しをコンセプトにします！」とスタッフから言われていただけで、具体的に何をするのか、までは聞いていなかった。

そんな中で始まったのだが、まさかのワンちゃん達と戯れるというもので俺は拍子抜けした。
まさかのワンちゃん(笑)っていう意味でな。

俺が抱っこしたのはヨークシャーテリア。
名前は「チビちゃん」だったかな。

〈チビちゃんか。井ノ原のこと思い出すのは何でだ(笑)〉

まぁそれはあいつがそう呼ばれていたからな。
だから思い出したんだな(笑)
ふと、井ノ原の方を向くと楽しそうに柴犬の「まめくん」と走り回っている(笑)
おぉおぉ、楽しそうだな全く(笑)

そして、長野はというとポメラニアンの「フーちゃん」とずっと見つめあっている。
なんなら、あそこだけフワフワオーラが(笑)
何か似てる気がするというのは、本人に伝えないようにしないとな(笑)

俺は俺で、チビちゃんのことを撫でていた。
ヨークシャーテリアは毛が長い分、撫で心地が気持ちいいのだ。
癒しだ本当に。

博『坂本くん、顔ニヤけてるよ(笑)』

ふと、見上げると長野がフーちゃんを抱きながら話しかけてきた。
そんなこと言ってるが、長野だってニヤニヤしてるぞ(笑)

〈お前もニヤけてるぞ(笑)〉

博『仕方ないよ可愛いんだもの(笑)』

快［あぁ！待てよぉ〜！！］

博『井ノ原もはしゃいでるし(笑)』

〈どっちが遊んでもらってんだよ(笑)〉

博『だね(笑)』

俺と長野はお互い、ワンちゃんを抱きながら追いかけっこをしてはしゃいでいる井ノ原を見守っていた(笑)