三十話 ページ32
…
｢･･･とりあえず、説明してくれるよね？｣
｢君も未練たらたらなんじゃないの？｣
｢質問を質問で返さないで｣
｢ふふっ、みんな心配していたよ｣
学院祭当日、
生徒会役員である俺は生徒会室で書類仕事をしていて、ここ数日は本当に忙しくて目が回りそうなくらいだった
俺が疲れのあまりため息をこぼしたその瞬間
勢いよくドアが開いた
…………
｢おい天祥院｣
…………
ドアを開けたのは俺達がずっと探していた人、
藍星Aだった
・
・
当の本人は天祥院先輩と言い合っている
蓮巳先輩と俺は未だに状況が把握出来ておらず
蓮巳先輩は｢度し難い｣と言って頭を抱えていた
｢なんで勝手に休学中にしたの？｣
｢君が退学することを了承した覚えはないよ｣
｢だって書類受け取ったじゃん｣
｢うん、受け取っただけで了承はしてないよ｣
というかAは退学しようとしてたんだな、
俺は兎も角、
月永先輩や瀬名先輩にでさえ相談しないで
そんな重大なことを決めて姿をくらましてたのか？
･･･これは凛月も怒るわけだわ、
・
｢っ･･･
なんで、
どうしてそこまでっ･･･！｣
頭の中でごちゃごちゃと考えていたら
いきなりAが苦しそうに言葉を紡いだ
天祥院先輩はその言葉に顔を歪めた
｢おまえにとってボクは、
醜くて、汚くて、
血濡れてて、脆くて弱い、
ただの哀れで可哀想な"騎士"なんでしょ？｣
天祥院先輩も蓮巳先輩も言葉を発さず沈黙が訪れる
俺はAの言ってる意味が･･･、
"哀れで可哀想な騎士"の意味が理解できなかった
・
・
｢･･･もう、良いや。｣
・
Aは諦めたようにそう呟いて此処を出ていった
急いで追いかけようと思い席を立つと
天祥院先輩に｢大丈夫だよ｣と呼び止められた
何が大丈夫なのか、その自信はどこから出てくるのか不思議に思ったが天祥院先輩の無言の圧に負けて俺は大人しく席に着くことにした
・
・
｢───･･･君は何も分かってない
どれだけ周りの人に愛されているのか、
どれだけ周りの人に必要とされているのか、
嗚呼、やっぱり君は
・
とても哀れで可哀想な"人間"だよ｣
…
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れもんてぃー(プロフ) - アリサさん» アリサさんありがとうございます！ご期待に添えられるよう、頑張ります！ (2021年9月8日 18時) (
レス) id: ee93852d02 (このIDを非表示/違反報告)
アリサ - 好きです。更新楽しみに待ってます (2021年9月8日 18時) (レス) id: 2149cb42f2 (このIDを非表示/違反報告)
れもんてぃー(プロフ) - ねこまるさん» ねこまるさんありがとうございます！そう言って頂けて幸いです！これからも精一杯頑張ります！ (2021年9月4日 8時) (レス) id: ee93852d02 (このIDを非表示/違反報告)
ねこまる - え、待って、すごい好きです。こういう感じの夢主本当好きなんです！文章書くのも上手で…！作者様のペースで更新頑張ってください！ (2021年9月4日 8時) (レス) id: ccf2dbd148 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：れもんてぃー x他1人 | 作成日時：2021年9月2日 11時
