タクside ページ33
「はぁ・・・はぁ・・・」
純の息は荒く、苦しそう。
「大丈夫かー？ こんなに熱あったら寝るにも寝れないよな(^_^;)」
タオルで顔の汗を拭く。
「あ・・・りがと」
熱が高いせいか、意識が朦朧としているようだ。
「純が元気ないとか調子狂うなぁー」
純の調子が急に悪くなったときのために、2人が交代で起きておくことにした。
―――――
「タク、交代ー(^_^) 起きれる？」
「意外と熟睡できました〜♪ 大丈夫ですヽ(=´▽`=)ﾉ」
「薬が効いてきたのか、タクも今はよく寝てる(*^^)」
「そうですか！ 良かったです(^_^)」
確かに純は落ち着いていた。
頬に手を当てると寝る前ほどではないが熱あった。
「やっぱり解熱剤は効かないのか・・・」
風邪の可能性も0ではないということで一応解熱剤も処方されたが、はっきりとした効果はでてないようだ。
松田さんとは2時間交代ということにしていたが、車の運転もあるため、できれば朝まで休ませてあげたい。
ちょっと眠いけど、明日は練習もないし。
3時間が経過したころだった。
『バタッ』
・・・バタッ？
「純？」
嫌な予感がして寝室を見に行く。
「純!!! 大丈夫かっ！」
そこにはベッドの下で苦しむ純の姿があった。
「はぁ・・・はぁ・・・ゲホッ」
「どうした、気分悪い？」
「息苦しくて・・・誰か・・・呼ぼうと・・・思ったんだけど・・・あまり声でなくて・・・ゲホッ」
「無理して喋らなくて良いから・・・」
「薬が切れたかな・・・頭痛い・・・」
「とりあえず、ゆっくり深呼吸してみて？」
背中をさすると、また熱が上がっているのが分かった。
「ふぅー・・・」
「落ち着いてきた？ 横になって、熱測ってみて(´・ω・｀)」
「おっけー・・・」
『〜♪』
「・・・」
「貸して？」
『40.2℃』
「うっそ・・・」
純は苦笑いをしていたがぐったりとしていた。
「頭痛も少しマシになったから・・・なんとか寝れそう。」
「苦しくなったらいつでも声かけてな？」
「うん、ありがと(^_^)」
完全に溶けてしまった氷枕を新しくして、タオルも冷やし、部屋を出た。
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作者名：美咲 | 作成日時：2012年8月6日 1時
