幸福日和〜couple life 4th〜

No.32 ページ32

.



.



亮平くんが美歌さんと一緒にいたのを見かけたあの日から



早いもので数週間が経ち、今日の午後、



各部署の部長たちが関西支社から帰ってくる。



あの日から数週間。亮平くんとは連絡は



一切取らず、電話も取らなかった。



どんな顔して会おうか、仕事中にもかかわらず



グルグル考えてしまう。



照「Aちゃん。」



貴「はい。」



照「昼から横原と外回り行ってきて。



んで今日は直帰してほしい。」



貴「わかりました。」



照「阿部にはちゃんと言っとくから。」



昼食を取り終え、同期入社した



横原くんと外回りへ。



なんとか仕事はしつつも、やはり脳裏には



亮平くんのことが頭をよぎる。



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー



亮平side



その頃、オフィスでは…



照「阿部、どういうつもりか説明してもらおうか。」



阿「はい…」



佐「阿部ちゃん、本当のこと教えてね…」



阿「みんな誤解してるんだ…」



そこで俺はあの日のことを全部話した。



目「浮気じゃないにしろ、彼女を傷つけるようなことを



したことに変わりはないですよね。悪いですけど、



Aのことは長年一緒にいるんで、僕の方が



知ってるつもりです。



正直、この会社に就職したのもAがいるからです。



仕事に慣れてある程度落ち着いたらAに告白しようと



思ってました。でも、阿部くんと一緒にいるAは



俺も見たことないくらい幸せそうな顔してました。



だから、素直に応援しようと思ったんです。



阿部くん、いくら浮気じゃなかったとはいえ



こういうことするならAのこと奪いますよ？



俺の方が幸せにする自信あるんで。」



阿「それは…！」



照「んで、どうするつもりなんだ。」



阿「どうするも何も、俺はAにきちんと事情を説明して



説得する。半月、Aと連絡も取れなくて



ご飯が喉を通らないんだ。」



Aの声が聞けない、顔も見れない、メッセージの



やりとりもできないことがストレスになり、まともに



ご飯が食べられなくなっていた。



深「じゃあ、明日1日チャンスやるからそこでちゃんと



仲直りするってのはどう？それでダメだったら終わり。」



阿「…わかった。」



事情を知ってるふっかから与えられたチャンス。



絶対Aのことは誰にも渡さない…！

No.33→←No.31

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す