28 ページ28
PD
先方は愛想よく迎え入れてくれた
うちの会社について
事前に調べくれていたのであろうか、
こちらからわざわざ経歴を説明し、
この契約は貴社にとってどんなに魅力的なことなのか
ということを伝える必要はなさそうだ
物分かりがよく
好感が持てる人であった
彼女たちと向き合う姿勢や考え方に
共通するものもあった
いい傾向だ
本題に入る前の
儀式的なおしゃべりも順調だ
気になったことと言えば
秘密保持書が徹底されているということぐらいだ
お互いに
相手方の秘密保持書にサインするのだが、
その枚数が格段に多い、
それは
守って欲しい約束が多いという事を意味してる
こと細かに書かれてあり、
いい弁護士を雇ってるんだなぁと
うちも是非真似させてほしい箇所がいくつもあった
それだけでなく完璧な韓国語で
まったく違和感のない
ネットの翻訳で訳したものでないことがわかる
さすがというか
ここまでしっかりしている会社はなかなかない、
しかも業界の中では小さな会社が
もう既に韓国のどこかの会社から
オファーを受けてるのか、、、
自分の想像に
勝手に焦った
この焦り、不安を取り除きたくて
すぐに本題に入った
先方からは
本人たちの意思を尊重したいため
返事は待ってほしいとのことだった
まあ、そう簡単には上手くいかないか
私がこの契約への意志を再度伝え
参考までにと
コンセプトと
作ってきた楽曲を渡した
それとデビュー曲のアレンジも
先走り過ぎたか?
一方的に喋りすぎて少し呆気に取られてる
少し間があったものの
「ぜひとも聞かせてもらいます。
情熱は十分伝わりました。
私もこの契約がうまく行くこといいなと思っています。
、
、
、
どうでしょう、お時間があれば社内を案内しますが、」
よかった、
好感触とまではいかないが
今のところ契約に同意する意思があるだけでも、
まだ関係を続けようとしていることだけでも、
気持ちを十分に高ぶらせた
しかも社内を案内してくれるだと!?
信頼を得ている証拠だ
PD「ぜひお願いします」
愚問だ、行くに決まっている
食い気味に返事をした
それを見ても
愛想よく対応する
こちらへどうぞ
358人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「BTS」関連の作品
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:むみょん | 作成日時:2019年8月6日 0時