【HQ!!】ねぇ、先輩。【黒尾鉄郎】-完- (ページ42)

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『お邪魔します』

緊張した声で俺の家に上がってくるA。

黒尾「なに緊張してんだよ」

『うるさいです』

黒尾「母さんに、挨拶する？」

『当たり前じゃないですか、挨拶しないんんて失礼過ぎますっ！』

こういうちゃんとしてるとこも、自慢の彼女。

黒尾「ほんじゃ来い」

台所に連れていくと、母さんは目を輝かせてAを見た。

黒尾母「あらぁ～Aちゃんね！」

『あ、はい！久遠Aと言います！よろしくお願いします！』

黒尾母「礼儀正しい子ねぇ～今すぐにでもお嫁に欲しいくらい！」

黒尾「母さん…笑」

黒尾母「今日はゆっくりしていってね！」

『はい！ありがとうございます！』

黒尾「ってことだから母さん、俺の部屋来んなよ」

『せ、せんぱいっ…！///』

ったく可愛すぎんだよなんだよその顔。

黒尾母「言われなくても分かってるわよ」

黒尾「そーかよ」

そう言って俺はAの手を引いて台所を出た。

『先輩、お母さんと仲良いんですね』

黒尾「まぁ、同年代で言うと中は良い方かもな」

『そういうとこ、好きです。』

黒尾「そうやって素直に言うとこ、俺も好き。」

『っ…！』

もう今にでも理性が崩壊しそうな照れた顔。

そして部屋に入る。

『綺麗ですね、部屋。』

黒尾「まぁな」

『荷物、ここ置いて大丈夫ですか？』

黒尾「おう」

部屋の隅っこに荷物を置くときにちらっと見えたくびれに、ドキッとした。

俺はベッドに座り、Aは床に座った。

黒尾「床でいーの？」

『いや、他人にベッド座られるの苦手な人いるじゃないですか』

黒尾「彼女だぞ、嫌な奴いねぇって。」

『じゃあ、失礼します。』

遠慮がちにゆっくりベッドに腰掛けるA。

黒尾「そーいや、この間の奴らにはもう何も嫌がらせされてねぇか？」

『あ、もう何もされてませんよ。大丈夫です！』

黒尾「良かった。」

満足げに笑ったAは、世界一可愛い。

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