【HQ!!】あかんって分かっとんのに、な。【宮侑】-完-

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＊





侑「あ、今日は間に合ったんや。」



『朝から会うてまうなんて今日も不幸やなぁ』



侑「そんな、北さんが良かったなんて言わんといてや」



『やかましいわ』





なんやかんや会った当日から2人の時間が多くなったなぁと感じるのは俺だけやないはず。





それもそうや。





俺が会いに行ってんやからな。





・





女の子っちゅうのはいつも俺を見てキャーキャー言う生きもんやと思っとった。





でもAさんは違かった。





第一声、「うわ」。





初めてやってんねや。





女の子にそんな風に言われたんは。





しかも北さんと仲のええ人。





さらにさらに、Aさんは北さんのことを好きや。






おもんないわけがあれへん。





・





『で、なんで教室まで着いてくるん？』



侑「暇やからや。」



『教室に友達はおらへんのかアンタは。』



侑「友達よりおもろいもん見つけたからなぁ」



『人をそーやって…』



侑「じゃ俺と仲良うしぃや？」



『せやから何様やねん自分』



侑「協力してやる言うとるやろ」



『余計なお世話や』





そこに、





治「ツム、何やってん」



『あ、片割れや』



治「俺が本体や」



『本体言うなや双子やろ自分ら』



侑「この人や、おもろい先輩」



治「あー、Aさんやな。かわえぇ人やな。」



『せやからなんで宮ツインズは先輩と言いながら敬語使わんの』



侑「まぁええやないか」





＿＿＿キーンコーンカーンコーン


『予鈴やではよ帰りぃ』





チャイムは嫌いや。





Aさんとのお別れのチャイムやからな。





侑「ほなまた遊び行くで〜」





そう手を振りながらサムと階段を上がる。





治「好きなんか？Aさんのこと」



侑「ちゃうで。あの人は北さんのこと好きなんや」



治「ツムが女の人にあーゆー風にしっぽ振りに行くの珍しいなぁ思ってな」



侑「あの人は特別や」





俺は笑ってそう言うた。





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