【HQ!!】あかんって分かっとんのに、な。【宮侑】-完-

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『寝るなや侑』



侑「いでッ！」





手の甲にチクリと何かが刺さる感覚で目を覚ます。





『寝たら学校でやる意味ないやろ』



侑「せやな、やるで〜」





俺もペンを握るも、やっぱり文字を見ると眠くなる。





侑「Aさんてどれくらい勉強できるん？」



『偏差値で言うとぴったし50くらいや』



侑「俺よりか頭はええな」



『侑に負けるんは屈辱や』



侑「酷いなぁ全く」





せやけど50やとうちの高校では中の下くらいやんな。





俺は下の下やけど。





『そういや侑って何で稲荷崎入れたん？偏差値足りひんやろ』



侑「スポーツ推薦や」



『そやアンタバレー部やったな』



侑「バレーやるときの俺カッコええんやで？」



『自分で言うなや』



侑「俺の試合、見に来ぇへん？」



『いつあんのん？』



侑「テストの1週間後にインハイ予選あるで」



『あかんダンス部もその辺大会あって見に行かれへん』



侑「ダンス部引退いつなん？」



『9月の文化祭や』



侑「じゃそんときAさんのダンス見れるんやな」



『そや、見に来て損はさせへんで。稲荷崎のダンス部は全国常連やから』



侑「バレー部やってそや」



『そう言われると侑がバレーやっとるとこ見たい気もするなぁ』



侑「見に来てや！」



『引退したらまた誘うて』



侑「おん！約束や！」





Aさんが来てくれるのが嬉しくて口角が上がってまう。





そんな俺を見て笑顔をこぼすAさん。





こないに最高の日々が毎日続いたらどんだけ幸せなんやろか。





『勉強すんで、今日はスタバ寄って帰りたいんや』



侑「新作でも出とんの？」



『そや、新作』



侑「それは楽しみやな〜」





Aさんから行きたい言うてくれたことが嬉しうて、





もう心臓がバックバクやった。






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