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彩said
急に画面が切り替わり、みんなが心配そうにこちらを見ている画面になった。
隣の部屋にいるのだということに若干恐怖を覚えた。
そういえば3年前もしばらくは男性恐怖症気味だった覚えがある。
私がふと暗い顔をしたからだろうか、皆の顔が若干曇る。
どうしようと思い、戸惑っているとお兄ちゃんが察したように話を切り出した。
兄『あの事件のことについて聞きたいらしい。話せる範囲で話せばいいし、話したくなければ話さなくてもいい』
それだけ言うとそれきり黙ってしまった。
私は傷痕をそっと撫でながらどこから話そうかと思案した。
何も起こらなければ話さずに済んだけど、ここまで来たら仕方ない。
意を決し、伏せていた目をそっと上げる。
「少し長くなるけどいいかな?」
そう問うとみんなも覚悟を決めたように力強く頷いた。
その姿に勇気をもらい私は1つづつ思い出すように口を開いた。
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奏月猫。(プロフ) - どの作品も素敵ですごく好きです。これからも頑張って下さい! (2023年1月24日 21時) (レス) id: ed0fc9dec4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:みずくらげ | 作成日時:2023年1月7日 18時