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One Kiss 11 ページ23





「……っ、Aっ」

「…はぁ……っ」



週に何回か会ってはこうして肌を合わせていれば、少しの変化にも気づくようになる。
筋肉が増えたとか、髪が伸びたとか、少し肌荒れしてるとか。
そんな些細な変化なら、事後にぼちぼち話して終わりだった。


けど、最近嫌な変化を見つけた。





私の知らない匂いがする。

甘ったるい、化粧品と香水の匂い。「お前も"そういう人"のうちの一人なんだ」と強く言われているような気がして胸が痛い。自分から切り出した関係なのにこんなことを思うなんて、私は本当に自分勝手だ。


結局何も変わらないまま、こうして大人になってしまった。割り切ることなんか絶対に無理だ。私はずっと、ミツが好き。


だから、私の知らない匂いがする身体で私を抱かないでよ。


「…っ、や……」

「……嫌?」


なんでそんな傷ついた顔するの。私だけのミツじゃないくせに、そんなのずるい。



ずるいけど、拒めないよ。





拒んだら、ミツのそばにいられなくなる気がして。




もう、いいや。このまま流されちゃえ。





「嫌じゃ、ない…」




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作者名:わ! | 作者ホームページ:http://twitter.com/mi2_lxxx  
作成日時:2018年10月18日 14時

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