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FORM 4 ページ12





Aに出会って1年が経った。変わらないと思っていた日々も、確実に少しずつ変わっていった。



クラスが変わって、いつでも隣にいられる環境ではなくなったこと。

それによってお互いの人間関係がよく見えなくなったこと。





俺に「アイドルにならないか」と声がかかっていること。





隣にいる時間は割いて作ればいいし、お互いの近況についてはそこで話せば何の問題もなかった。
けれどもう一つはそういうわけにはいかなかった。自分の人生を左右し、Aを不安にさせる要素になる。一緒にいる時間を作れなくなることが、なによりも怖かった。Aも俺も、自分の気持ちを言葉にするのが下手くそだからだ。




だから俺は、この話を受けようと思っていることも言い出せなかった。


Aに出会って、言葉のちっぽけさを知った。けれど、何も言わなくても伝わっていたことが、今はひとつだって伝わらない。




もどかしさと不安が、俺の頭に蔓延っていた。





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作者名:わ! | 作者ホームページ:http://twitter.com/mi2_lxxx  
作成日時:2018年10月18日 14時

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