Still With You (ページ11)

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One Kiss 6 ページ11

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私たちは、恋人じゃない。それと同時に、友達でもなかった。なら一体何なのだと問われても、私たち自身にもそれは分からなかった。分かっているのは、「隣にいたい」という感情だけ。その頃の私たちにとって、生きている意味なんてそれだけで十分だった。

「ごめん、待った？」

「日が暮れるくらいには」

「そんな怒んなよ」

「怒ってない」

待ち合わせは、週末に同じファミレスだった。ミツの部活が終わるまで適当に時間をつぶして、待ち合わせの時間よりも少し早く店内に入る。毎度申し訳なさげに、でもどこか楽しそうな顔でやってくるミツを見て私は安心していた。

「何笑ってんの」

「笑ってないよ」

「笑ってるよ。すげー嬉しそう」

「そうかな」

「なんかいいことでもあった？」

「別に？」

「へー」

思ってもいないことを口にするのはお互い同じだ。でもそれが本心じゃないと理解できるのも同じだ。

この関係に終わりなんてないと思っていた。

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