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「……や、じょーだんだよ！冗談！
昔を懐かしんで呼んでみただけ！
阿部ちゃん！流石！3階か！行こいこ！」
「なんだよー！もう！急に距離感あったわ！」
阿部ちゃんにごめんねってして
ほらほらと、康二くんとめめに腕を絡めて歩く。
確か次に3階っていったらこの2人。
先に行かせちゃダメな2人。
危ない危ない、変なこと口走っちゃった。
「もうあんな化け物会わんかなぁ…」
「会わないよ！大丈夫！
会っても俺がやっつけてあげるよ！」
「あかん！そんなん！」
「ダメに決まってんだろ、ばか！」
「そんなことさせねぇよ」
「ダメに決まってるでしょ」
康二くん、めめ、岩本くん、ふっかさん。
「…んふふ、怖くて逃げちゃったらごめんね？」
舌を出して謝ると、冗談でも言うなと頭を小突かれた。
みんな本当に優しい。
優しくて、優しくて、優しすぎる。
誰かを守ろうとして、必死になって、死んじゃう。
みんなが消える時は、いつだって
何かを、誰かを守ろうと必死になってる時だから。
でも、大丈夫。
繰り返した正解の中で、1度だけ答えを見つけた。
確信が持てなくて、不安で、
時々失敗したこともあったけど。
もう、間違えない。
「あれ？阿部ちゃんらは？」
振り返ると阿部ちゃんも、佐久間くんも、
しょっぴーも、舘さんもいない。
一瞬ドキッとしたけれど、すぐに扉は開いた。
さっきの部屋からは、顔色の悪い4人。
「…どしたの？」
「いや、なんでもないよ！ごめんね」
阿部ちゃんがごめんねと、両手を合わせてくる。
＿＿＿ 嗚呼、また、なにかあった。
嘘つくの、下手だなって思う。
僕もきっと、最初はこうだったんだ。
嘘つくのが下手で、バレて、結局助けられない。
みんなにもこんな感じに見えてたのかな。
「さ！行こーぜ行こーぜ！」
佐久間くんが俺達の背中を押すけれど
その手は微かに震えてるのを見逃す俺じゃない。
何百回と繰り返した世界の中で
何度かバグが起きることがあった。
このイカれた世界の記憶のほんの一部を
誰かが垣間見てしまうというバグ。
夢だ、と押し切れば夢になってしまうような一瞬。
その一瞬だけを切り取って、
みんなが焦って、もがいて、結局消えていく。
それも、もう、何十回とやってきた。
大体この4人。
しょっぴーと舘さんは何かに反応して
急に脳裏に過ってしまうらしい。
佐久間くんと阿部ちゃんは何かのきっかけで
ふと思い出しては共有し合う。
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みさ(プロフ) - ぴぴろんさん» コメントありがとうございます！50ページほどあるのを一気なんて…！嬉しいです！他の作品まで！？本当にありがとうございます！ゆっくりにはなってしまいますが、頑張りますのでこれからもどうぞよろしくお願いします！ (11月16日 9時) (
レス) id: 1fb25e0756 (このIDを非表示/違反報告)
ぴぴろん - すごく引き込まれるお話で、一気に最後まで読んじゃいました！！他の作品も全て読ませていただきました！これからも楽しみにしています！！！ (11月15日 21時) (レス) @page50 id: f81a8e6519 (このIDを非表示/違反報告)
みさ(プロフ) - ちいさん» コメントありがとうございます！なかなか更新が滞っていて進まないお話ではあるのですが、楽しみにしていると言ってくださって嬉しいです！これからも頑張りますので、ゆっくりのんびりと待っていただけると嬉しいです！これからもぜひよろしくお願いします！ (11月14日 2時) (レス) @page7 id: 1fb25e0756 (このIDを非表示/違反報告)
ちい(プロフ) - 初めまして。ラウールくんのこういうお話って中々ないので、書いてくださって嬉しいです。お話の内容も凄く引き込まれました！これからも楽しみにしています＾＾ (11月13日 20時) (レス) @page50 id: 55bf2eb683 (このIDを非表示/違反報告)
みさ(プロフ) - あいはねさん» コメントありがとうございます！そう言っていただけて嬉しいし、幸せの限りです。同時並行なんか無茶か…とも思いましたが、どれも大切な白さんなので、少しづつ大切に書いていきます。長らくお待たせしていますが、これからもよろしくお願いします。 (2022年9月24日 19時) (レス) id: 1fb25e0756 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みさ | 作成日時：2022年8月10日 1時
