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「まずは...入った経緯なんだけど、」

「入っ!!.....た、経緯はわかるし、
とりあえずあの化け物がなにか、
これからどうするか、話し合わない?」



だって、ドッキリじゃないんだし、と
ラウールが付け足すと、
一気に場の空気が重くなった。

あの化け物、ドッキリじゃないならヤバい。
武器も何も持たない俺達に、対抗する術なんてなくて。
とんでもじゃないけど、
出られる算段は立てられそうになかった。

まず、どこに鍵があるのか、
どこをどう開けたら正解なのか、
そしてここは一体何なのかもわからない。

スマホは圏外で、外部との連絡手段がない。
情報収集も出来なければ、共有もできない。


八方塞がり、四面楚歌、絶体絶命。



「とりあえず...
1つ目、1人で行動しないこと。
2つ目、化け物を見つけたら逃げることを優先する。
3つ目、絶対に無茶はしないこと。

情報共有は適宜行うこと。
流石に2日も経てば外が気付いてくれるよ。
多分今日の夜にでも、マネージャーが
いないって騒ぎ始めるだろうし...大丈夫」



異常なほど静かな会議は、
阿部ちゃんによって綺麗にまとめられた。

1日2日も経てば、きっと出られる。
それまで頑張って耐え抜けばいい。



「食事とかどないするん?」

「それならさっき見つけたから大丈夫。
トイレから帰る時に迷って偶然見つけた」

「さすが照兄!」



「寝る場所とかどうする?
流石に寝ずに行動するのはキツイだろ」

「さっき俺と阿部ちゃんが探索してた時に、
部屋のクローゼットに布団一式あるのは見たよ。
ベッドがある部屋もあったし、まあかき集めれば」




「料理は俺に任せて」

「俺手伝います」

「ありがとう」

「俺も手伝うであります!」

「佐久間くんは盛り上げ隊だね」



「応急処置とかは俺に任せて!
俺、救命講習受けたから役に立つよ」

「いつの間に?お前すごいなぁ」

「ラウールは福祉も学ぼうって言ってたけど、
きっとその知識も役に立つね、すごい」



少しだけ希望が見えてきた。
まだ気になることも、モヤモヤもあるけれど
この9人なら大丈夫っていう何かがある。



「俺、ちょっとトイレ行ってきます!」



ラウールがずっと我慢してたんだもんって
舌を出すと、みんなが早く行けと笑った。

いつもの楽屋みたいな雰囲気。



「あっ、ったく、俺も行ってくる!」



1人で行動しないことを早速忘れてるな、と
慌ててラウールを追いかけた。

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みさ(プロフ) - ぴぴろんさん» コメントありがとうございます!50ページほどあるのを一気なんて…!嬉しいです!他の作品まで!?本当にありがとうございます!ゆっくりにはなってしまいますが、頑張りますのでこれからもどうぞよろしくお願いします! (11月16日 9時) (レス) id: 1fb25e0756 (このIDを非表示/違反報告)
ぴぴろん - すごく引き込まれるお話で、一気に最後まで読んじゃいました!!他の作品も全て読ませていただきました!これからも楽しみにしています!!! (11月15日 21時) (レス) @page50 id: f81a8e6519 (このIDを非表示/違反報告)
みさ(プロフ) - ちいさん» コメントありがとうございます!なかなか更新が滞っていて進まないお話ではあるのですが、楽しみにしていると言ってくださって嬉しいです!これからも頑張りますので、ゆっくりのんびりと待っていただけると嬉しいです!これからもぜひよろしくお願いします! (11月14日 2時) (レス) @page7 id: 1fb25e0756 (このIDを非表示/違反報告)
ちい(プロフ) - 初めまして。ラウールくんのこういうお話って中々ないので、書いてくださって嬉しいです。お話の内容も凄く引き込まれました!これからも楽しみにしています^^ (11月13日 20時) (レス) @page50 id: 55bf2eb683 (このIDを非表示/違反報告)
みさ(プロフ) - あいはねさん» コメントありがとうございます!そう言っていただけて嬉しいし、幸せの限りです。同時並行なんか無茶か…とも思いましたが、どれも大切な白さんなので、少しづつ大切に書いていきます。長らくお待たせしていますが、これからもよろしくお願いします。 (2022年9月24日 19時) (レス) id: 1fb25e0756 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:みさ | 作成日時:2022年8月10日 1時

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