tune.6 ページ6
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「で、どんな任務入れられたんだ？」
米屋に問われ、しばらく迷ってから口にする。「───夢ノ咲学院での、防衛任務」
ちらりと3人を見ると、反応は三者三様だった。
米屋は飲んでいたジュースを吹き出し、緑川はあんぐりと口を開け、出水は数秒固まったのち、弄っていたスマホを取り落とした。その、がたんという音に我に返った3人は「はぁ！？」と立ち上がり詰め寄った。
「まじかよ！？ なんで！？」
「いいなぁ！！」
「おまえやってけんの‥‥？」
米屋と緑川はいいとして、出水。やってけんのとは何だ。
その言葉が出るのは、本部への道すがらを思えば自然なことではあるが。
「いいなぁ、って、緑川、ファンなの？」
「いや、別にそういうわけじゃないけど」
「芸能人に会えるってだけでテンション上がるだろ！」
なんてミーハーなやつらだ。
別にアイドルだけ守るわけじゃないよ、と補足しておく。あそこはアイドル科が有名なだけであって、声楽科や普通科だってある。そういえばさっきちらりと見た資料には、今年から「プロデュース科」なるものが新設されたとあった。
「ってことは、その資料は‥‥？」
「取り急ぎ、学院で有名な生徒の名簿だって。さっき言ってた、ふぃーね？とか、あかつき、とか、載ってた」
あとは学院の情報だよ、と出水に返す。なるほどなぁ、と3人が頷いた。
「まぁ、仕事である以上は完璧にやるよ。別にイレギュラー門の原因がアイドル科の生徒だとは限らないし」
「先輩、それフラグ」と言われるがスルーする。
パラパラと資料を捲っていると、1人の生徒が目に入った。ざっくり結われたオレンジの髪と、切れ長の目が特徴的な男子生徒。「音楽の天才」───という言葉に、少し眉根が寄るのがわかった。
目ざとくそれに気づいた米屋が、「なになに、どしたん？」と手元を覗き込む。さっきだめだと言ったのに、と思うが、別に言いふらすこともないだろうと考え直す。米屋は成績は残念だがその辺はきっちり線引きができる。
「あ、こいつ知ってる。結構有名な曲作ってるよな」
「意外。米屋ってアイドルの曲聞くんだ」
「別に作曲してんのアイドルの曲だけじゃねーよ？ CMの曲とかさ、なんだっけあれ」
米屋が出水に振ると、彼は、あぁあれだろ、と口ずさむ。それは、確かにどこかで聞き覚えがあるようなメロディーだった。
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夏向(プロフ) - りんさん» コメントありがとうございます。めちゃくちゃ原動力になります！！ (2021年5月16日 22時) (
レス) id: d3650b90b8 (このIDを非表示/違反報告)
夏向(プロフ) - れいゆふさん» ありがとうございます。そういったコメントを頂けると作者冥利に尽きます…！！ (2021年5月16日 22時) (レス) id: d3650b90b8 (このIDを非表示/違反報告)
りん - とても面白かったです！続きがとても楽しみです！ (2021年5月16日 15時) (レス) id: 5a0e3d3105 (このIDを非表示/違反報告)
れいゆふ(プロフ) - めっちゃ好きです！更新楽しみにしております！ (2021年5月12日 3時) (レス) id: e48528e707 (このIDを非表示/違反報告)
夏向(プロフ) - 星宙*°さん» ありがとうございます。感想めちゃくちゃ嬉しいです…！のんびり更新の上どこまで続くかわかりませんが、最後までお付き合い頂ければ幸いです^^ (2021年5月11日 22時) (レス) id: fd39a6918d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：夏向 | 作成日時：2021年3月31日 16時
