ContrasT【あんスタ！】【WT】

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「───あ、嵐山隊のポスター」

米屋のその声に立ち止まる。
少し先を歩いていた緑川と出水も、振り返って戻ってくる。

嵐山隊のポスターなんて街中を歩いていれば普通に見つけられる。別に珍しくもないだろう、と思ったが、目に入ったそれによって米屋がわざわざ足を止めた理由を理解した。


「へー！ 流星隊とコラボキャンペーン？ すご！」

「あ〜、確かに正義の味方ってところは同じだもんな」

「根付さんよくコラボに漕ぎ着けたな‥‥」

緑川、米屋、出水が口々に感想を言う中、私は素直に疑問を口にした。「───流星隊って誰？」

すると3人は信じられないものを見たような顔で一斉に私を見た。
ぎょっとして半歩後ずさると、「A先輩 流星隊知らないの！？」と食い気味に確認される。

「fineとか紅月くらいなら知ってるだろ、さすがに」

「‥‥ごめん、わかんない」

「嘘だろ！？ んじゃKnightsは？」

「‥‥‥‥‥」

まじか〜‥‥とでも言いたげに3人が顔を見合わせる。何だ、そんなに有名なのか。申し訳ないが滅多にテレビも雑誌も見ないからわからない。名前はなんとなく聞いたことがあるかもしれないが、ぱっと顔が出てこない。

「‥‥先輩ほんとに女子高生？」

「ちょっと緑川、それどういう意味」

「いやいやいや、おれだって知ってるくらいだぞ。おまえさすがにfine知らないって世間知らずすぎ」

「クラスの女子がしょっちゅう喋ってるだろ。それじゃなくたってネットニュースにだって載るし」

黙って聞いていればボコボコに言ってくれるじゃないか。
結局なんなの、と聞けば「アイドルだよ。ほんとに知らない？」と緑川。

「夢ノ咲学院くらいは知ってるだろ？ そこの有名なユニットだよ」

「‥‥あ〜、うん、それは知ってるけど」

夢ノ咲学院は男性アイドルの育成で有名な学校である。場所は確か、電車で1時間かそこらの距離だったはずだ。

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