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第337話 ページ3

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少将たちと一度別れ、私は再び戦場に出た。
まずはグレンに追いつかなければ何も始まらない。そこかしこで爆音が鳴っているし、気配だって多すぎてわからない。それでも、必ず見つけ出さなければ。

空を見上げると、何かと何かが激しく戦闘を繰り広げており、信じられないくらい大きな斬撃が何度も見える。

「‥‥なにこれ、バケモノ最強決定戦?」

呆然としていると、眩い光が辺りに広がった後、黒い何かが新宿方面へ向かう姿を捉える。
直感でグレンだと確信し、身体機能を限界まで底上げし後を追う。

何かが着いてくるのを察したのか、こちらに意識を向けた。私はその瞬間に抜刀し、全力で斬りかかる。
それを受けたグレンは、「A」とだけ呟いた。
何度か斬り結び、一度距離を取る。

「‥‥‥何するつもりか知らないけど、一人にしないから」

「はは。お前、俺が今からしようとしてることを知ったら俺のこと殺すだろ」

「それは聞いてから決めるよ。一体───」

何するつもり、と言いかけ、言葉を飲み込む。

ふわりとグレンの横に現れた、それ。
灰色の長い髪をなびかせ、見慣れないセーラー服を身に着けていた、女。


「‥‥ねえ、さん」

見えるはずのない姿が、見える。私を見て、微笑んでいる。

「‥‥は、はは。ついに頭イッちゃったかな‥‥」

「安心しろよ、お前の頭は正常だ」

〈───ふふ、こんなところまで追いかけてくると思わなかった。あなたは来ない方が良かったのに。後悔することになるわよ?〉

柊真昼は、グレンの鬼だ。他人が飼っている鬼の姿を、見ることはできない。
ならば、今私が見ているあれは何だ?

「お前は戻れ。俺に着いてくるな」

「‥‥嫌だね。家族を大事にしろって言ったのはアンタでしょ」

「着いてくるな。‥‥お前は、見なくていい」

「見なくていい、なんて、そんな何考えてんのかわかんない顔で言われて、納得できるとでも思ってんの!?」

腹の底で何かが切れて、胸倉を掴んで詰め寄る。姉さんは何も言わず、穏やかに、けれどどこか気遣うように笑っている。気に入らない。突然私の前に現れて思考をめちゃくちゃにして。

グレンが、私の肩を力強く押して突き飛ばす。

「着いてくんな。
‥‥俺も、真昼も、お前を殺したくない」

「‥‥‥なに、‥‥それ‥‥」

意味がわからない。


グレンは踵を返して、柊真昼と共に私の視界から消えた。あっという間に小さくなった背中を、私は呆然と見ていることしかできなかった。



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星屑(プロフ) - とても引き込まれる内容で数日かけて最新話まで読み進めてしまいました、、!!更新停止してしまっているのが悔しいです。更新楽しみにしています! (3月17日 14時) (レス) @page15 id: e29b44e719 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:夏向 | 作成日時:2022年10月4日 21時

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