日記 その15 ページ17
食堂までの距離はそう遠くないから間に合うはずだ。しかし彼女達の禍々しい視線と地響きがするのではないかというほどの激しい足音が伝わってくるため油断が全くできない。怖い、試合よりもこっちの方がよっぽど怖い、正直泣き叫びたいくらいだ。しかし泣き叫んでも彼女達が辞めてくれるとは考えにくい、俺に拒否権という選択肢はないのだ
「フレディさーん、お着替えしましょー！数着だけだから大丈夫よー！」
「ライリーさーん！私これ絶対似合うと思うのー！だから着てほしいのー！」
「断固拒否するっ！！」
服を抱えながら追いかけてくる彼女達の誘いの言葉を断り出来るだけ距離を離す。絶対に数着じゃないだろ、絶対似合わないだろ。そもそもなんで俺に着させようとするんだよ、そこにいるエマとかトレイシーとかがいいだろ、男の俺に頼むもんじゃないだろ、女性に頼んでくれよっ！
そんなツッコミを心の中で言い、やっと見えた食堂に通じる扉を全力で開け、すぐさま誰かいないか確認する。そこにはポカンと突っ立ったままでいるイライとそのパートナーと梟が俺に視線を向けている。しめた、これで助かる！
「イライっ！すまんがあいつらを説得してくれないか！？」
「え、説得ですか？急に言われましても一体何をどうしろ…と？」
「ライリーさーん！…ってあれ、イライさんもいたの？」
すぐさま追いついてきた彼女にイライを盾にするよう俺は後ろに隠れる。少し悔しいがイライは体格が結構よく俺より身長が少し高いため隠れやすいので今の状況だと少し安心するのだ。
「えーっと…、何があったか知らないけど、どうしてライリーさんが君達から逃げてるの？」
「さぁ…私達フレディさんに可愛い服着せるだけなのよ」
「それが逃げる理由だ」
コテッと可愛らしく首を傾げるヴィオレッタにすかさずツッコミを入れる。
「どう見てもお前らが持ってるそれ女物の服ばかりじゃないか、俺が着るのは色々とダメだろ…」
「あら？でもラックくんは着てたわ」
「うっ…あの子は顔が整っていて若いからだろ…俺がやったらただの変質者じゃないか」
「ううん、絶対に可愛いの！誰もそんなこと言わないの！」
「はぁ…こういうことだイライ、俺だと通じないから代わりに「絶対似合いますよ」…は？」
今疲れているせいで幻聴が聞こえたのだろうか、やれやれやっぱり歳だなと現実逃避をするが
「幻聴じゃないですよ、絶対似合います」
どうやらここには俺の味方はいないらしい
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A - 好きです！ 更新頑張ってください！ (2021年2月14日 14時) (
レス) id: 6a4b6c1b87 (このIDを非表示/違反報告)
化け猫商店(プロフ) - トシ@堕落した元天使さん» コメントありがとうございます！かなりマイペースに投稿しますが頑張ります！ (2021年1月8日 0時) (レス) id: a30f808352 (このIDを非表示/違反報告)
トシ@堕落した元天使(プロフ) - 弁護士推しの私にはご褒美でしかないなこの小説！！ (2021年1月6日 16時) (レス) id: 4eab459e35 (このIDを非表示/違反報告)
化け猫商店(プロフ) - コメントありがとうございます！なぜかって？弁護士が推しだからさ(｀・ω・´) (2019年7月20日 14時) (レス) id: a30f808352 (このIDを非表示/違反報告)
無言様 - いや待ってなんで弁護士にしたのwwww笑う無理wwwwww最高すぎるw最高の作品ありがとうwww (2019年7月20日 12時) (レス) id: ca45ce979a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：化け猫商店 | 作成日時：2019年6月13日 10時
