【twst】NRC生が敵連合に拾われ雄英高校に行く話【MHA】 (ページ17)

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◇１６「個性把握テスト１」ページ17

【第１種目：５０ｍ走】

これは５０ｍの距離を思い切り走ればいいだけの種目らしい。なんの意味があるのだろう。

出席番号順に皆が走っていくが、それぞれ“個性”を使い凄いタイムを叩き出していく。
飯田君なんて３秒台だ。化け物かと思ってしまった。

「次、綺瀬と瀬呂な」

…相澤先生に呼ばれてしまった。
面倒だが頑張ろう。

魔法を使ってぶっ飛ばしたいのは山々だが、弔さんから目をつけられる行動はよせと言われているのでこの種目は少量の目立たない魔法だけを使って普通に走る事にする。

瀬呂という男子生徒は得意げに横で屈伸しているが、私だって負けていられない。
前に女だからって体力がなくて馬鹿にされない様、陸上部のデュースとジャックから走るコツを教わったのだ。
それをこんなに早く活かす機会が来るなんて…。

「位置について、用意…」

ロボットが合図の発泡をした瞬間、私は勢いをつけて前に飛び出した。
足の方にのみ木属性魔法を使い、木属性魔法を使った時に生じる風を有効活用して私はどんどん前に出る。

「５秒０４」

…これがこの世界の平均的に見て良いタイムなのかはわからないが、まぁよしとしよう。

【第２種目：握力】

…うわ、あの人５４０とかいう化け物記録出してる…。

正直この種目の私の記録は冴えなかった。
魔法の使いようがないから仕方ないけど…。別の種目で巻き返そう。

【第３種目：立ち幅跳び】

これは５０ｍ走と同様に木属性魔法の風を利用して結構良いタイムが出せた気がする。
…でも、魔力は抑えてはいるものの魔法を使った後に少しだけ葉っぱが残るのがネックだな。魔法を使ったのがバレてしまう。

【第４種目：反復横跳び】

これは魔法も使う事なく結構良い感じの記録が出せた。
元々身軽さだけは自慢だったし。少し満足。

【第５種目：ボール投げ】

私より前に測った女子が無限を出してるのを見て、これなら私でもいける気がすると思い魔法でボールを浮かせたら見事に成功してしまった。
物を浮かせる魔法なんて基礎中の基礎だ。

「すげぇ！無限が２人も！？」

「あいつもそういう“個性”なのか！？」

…しまった。嫌な注目を浴びてしまった。
私は苦笑いしつつ避ける様に他の生徒達の後ろに逃げ、残りの人達の計測が終わるまでこっそりと待つことにした。