*10話* ページ10
「そう。弟…玄弥だっけ」
「おう。あいつには結婚して世帯持って幸せに暮らしてほしかったのによォ」
俺はもうあいつを弟とは思わねェ
実弥はそう言った。
「実弥って弟想いだよね」
「おい。聞いてたか?俺には弟はいねェって言ってんだ」
「そんなこと言わなくったっていいじゃん。肉親はもう玄弥だけなんでしょ?」
そう言うと、実弥は気まずそうな顔をして
「…そういえばお前は捨て子って言ってたな」
「うん。生まれたばかりで…しかも雨の中に放置されてたって」
「よく生きてたな」
「うん。鱗滝さんが一生懸命育ててくれたからね」
だからね、血の繋がった兄弟がいる実弥が羨ましいのよ
そう言うと、実弥は微妙な表情を浮かべた。
「…お前が鬼殺隊を辞めたのは家族がほしかったからなのか?」
「うーん…まぁそれもあるかな」
本当はもっと違う理由だが、あんまり触れられたくないため、濁す。
「そうだ。実弥は玄弥のことばっかり言ってるけど…自分はどうなの?結婚して世帯持つ気はないの?」
そう聞くと、鼻で笑われた。
「お前も分かってるだろォが。鬼殺隊に所属している限り結婚も世帯を持つことも難しいってことがよォ」
「それもそうだね」
こうしてお茶を一緒に飲んでいる実弥も、もしかしたら明日死ぬかもしれない。いや、今夜死んでもおかしくはないのだ。
そう考えると、やっぱり怖い。
誰かを恋い慕うのが。
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星 - 小説とても面白いです!私は炭治郎と善逸と猗窩座が好きです!更新頑張ってください! (2021年1月6日 17時) (レス) id: 43b4052d04 (このIDを非表示/違反報告)
らいむ(プロフ) - とっても続き気になります!!更新頑張ってくださいー!応援してます! (2020年3月13日 1時) (レス) id: e597277fe0 (このIDを非表示/違反報告)
ami☆(プロフ) - あおいさん» ありがとうございます! 更新ゆっくりかもしれませんが、頑張ります…! (2020年1月28日 21時) (レス) id: 8fb5979ada (このIDを非表示/違反報告)
あおい(プロフ) - 続き気になる!更新頑張ってください! (2020年1月28日 21時) (レス) id: ea8e5cf766 (このIDを非表示/違反報告)
ami☆(プロフ) - ろーる??さん» 返信遅くなってすみません…。ありがとうございます!女の子2人、早く書くためにも頑張ります…! (2020年1月23日 15時) (レス) id: 8fb5979ada (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ami☆ | 作成日時:2020年1月1日 20時