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*2話* ページ3

「炭治郎!?」



隊服を着た竈門炭治郎だった。



「どうしてここに?」



「俺もよく分からなくて…多分、血鬼術だと思うんですけど…」



炭治郎は私を見上げる。赤い瞳が不安げに揺れている。



「お客さん。その子は売りものだ。これ以上話したかったらその子を買いな」



この見世の楼主なんだろう、その男が提示した揚代は、持ち銭を確認するとちょうど入っていた額だった。



いつもならばあまり持ち歩かない額。まるで、買えとでも言っているかのよう。



とはいえ炭治郎をもの扱いするのは嫌だったので、



「分かりました。この子とはこれでお話できますね?」



そう言ってお金を渡し、ブーツを脱いで見世に上がり、炭治郎の手を取った。



「お客さん、まぐわうは2回目からだからな」



「なっ…」



ま、ままままぐわう!? いや、ここは遊郭…まぐわうのは当たり前のこと…。



そうは思いながらも、顔が徐々に熱くなる。



そ、そもそも炭治郎は私にとって弟のようなものだ。そういう対象で見たことは無い。



それに、まぐわうのは祝言を挙げてからではないといけない。婚前にまぐわうだなんて…



「あの…Aさん?」



「な、なに?」



「部屋…向こうです…」



「あ、そうなのね」



どうやら衝撃的過ぎて炭治郎の部屋とは別の方に来てしまったようだ。



そして、そこで気づく。…手、握ったままだ…。



さすが男子。大きい。それに、日々鍛錬に明け暮れていることが伺えるゴツゴツした手。



「Aさんの手って刀を振るっているのにゴツゴツしてなくて柔いですね」



「えっ?そ、そう?」



「はい。柔くて優しい手だと思います」



炭治郎は頬を赤らめ、笑顔で言った。



や、止めてよ。嫌でも意識しちゃうでしょ…!



「ここが俺の部屋です」

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設定タグ:鬼滅の刃 , 逆ハー , 愛され   
作品ジャンル:恋愛
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- 面白いですね!続き楽しみにしてます! (2020年1月21日 13時) (レス) id: 059c2de8f9 (このIDを非表示/違反報告)
ami☆(プロフ) - 陽雨さん» 返信遅くなってしまい、すみません(--;) ありがとうございます、そう言っていただけて嬉しいです!これからもよろしくお願いします! (2019年12月31日 21時) (レス) id: 8fb5979ada (このIDを非表示/違反報告)
陽雨 - 面白いです。まぐわいをしなければって良いですね!更新頑張ってください!応援しております (2019年12月10日 12時) (レス) id: 60ccd0f591 (このIDを非表示/違反報告)
ami☆(プロフ) - 黒蜜さん» はい、もちろんです!出すのは少し後にはなりますが、必ず出します! (2019年12月8日 19時) (レス) id: 8fb5979ada (このIDを非表示/違反報告)
黒蜜 - 伊黒さんをリクエストって出来ますか? (2019年12月8日 19時) (レス) id: 70d9f117f0 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ami☆ | 作成日時:2019年12月8日 19時

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