17.お弁当�� ページ18
ある日の夕方、夕食の支度が終え尾形さんの帰りを待つとガチャリと家の扉が開く音が聞こえた。
仕事から帰ってきた尾形さんの姿を見て｢おかえりなさい｣と言ったが、彼は何故かムスッと機嫌が悪い様子だった。そして帰ってきて第一声が…
｢明日から弁当作れ｣
｢……はい？｣
一体急にどうしたんだろ。いつもは社内食堂で済ましてるのにどういう成り行きなんだ。
理由を聞いても多分教えてくれないから聞かないでおこう。
｢でも家には弁当箱なんてないですよ？｣
｢そうだと思ってさっき買ってきた｣
なんでこういう時は準備がいいんだ。
とりあえず私は彼が買ってきた弁当箱を受け取り｢あんまり期待しないでくださいよ｣と言いながらキッチンへと戻った。
翌朝、私はお弁当を作る為いつもより少し早くに起きた。お弁当といっても何を入れればいいか思い浮かばない。昨日尾形さんにリクエスト聞けばよかったと後悔をする。
とりあえず定番の卵焼きやエビフライ、ミニトマトやブロッコリーを入れてみる。
｢ちゃんと作ってるじゃねぇか｣
｢わぁ！？尾形さん！？｣
お弁当作りに夢中になってたらいつの間にか尾形さんが私の背後にいた。
｢順調か？｣
｢だ、ダメです！今見たら楽しみがなくなります！｣
尾形さんは｢それもそうだな｣とリビングに向かうと、何かを思い出したかのように私の方を向いた。
｢おい、たこさんウィンナーは入れろよ｣
たこさんウィンナー？尾形さんって意外と可愛いところあるんだな。
私はウィンナーを取り出し切れ目を入れようとするが…どう切ればいいんだろう。
たこっぽい感じになればいいか！と思い私は試行錯誤で切れ目を入れた。
尾形side
昼休み。俺はAが作ってくれた弁当を持って食堂へ向かった。
｢尾形が弁当なんて珍しいな｣
昨日俺の近くの席で弁当騒ぎしてた馬鹿どもが来た。
｢昨日おい達の弁当見て羨ましく思ったんだろ｣
｢尾形さんの弁当美味そう。彼女が作ったんですか？一口ちょうだい｣
｢やらん。みかんでも食ってろ｣
俺は1人で静かに食うつもりだったが、何故かコイツらもいる。初めての弁当だから味わって食いたい。
｢尾形さん。これなんですか？｣
二階堂が指さしたのは俺がリクエストしたたこさんウィンナー。
だが、見た感じはたこでも何でもない謎の形をしたものだ。
｢かに？花？尾形さんはなんだと思います？｣
｢………｣
あいつに料理の勉強はまだ必要だと思いながら俺は静かに弁当を食べた。
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キノ(プロフ) - 最高でした。鼻血が滝のように溢れてきます。2の方も見てきます。いってきます。 (2020年1月7日 22時) (
レス) id: b2c18f3154 (このIDを非表示/違反報告)
らる - ぜひ読ませて頂きます！ヒンナでした！ (2019年7月20日 0時) (レス) id: f40689aef1 (このIDを非表示/違反報告)
コロッケ(プロフ) - らるさん» ありがとうございます！なんとか完結することが出来ました。個人的にもこのストーリーが気に入ってます。他の小説も読んで頂けると嬉しいです！ (2019年7月19日 23時) (レス) id: 544c4a412b (このIDを非表示/違反報告)
らる - 最後までドキドキが止まらないとても ほっこり キュンッと来る面白さたっぷりの小説、見ていて飽きませんでした!!最終回、お疲れ様です！これからも頑張って下さい!!(長文失礼致しました) (2019年7月19日 22時) (レス) id: f40689aef1 (このIDを非表示/違反報告)
コロッケ(プロフ) - らるさん» ありがとうございます！もう少しで最終回となりますが、温かい目で見守ってください！ (2019年7月14日 13時) (レス) id: 544c4a412b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：コロッケ | 作成日時：2019年6月1日 14時
