15.お弁当�� ページ16
※この話は｢かぐや様は告らせたい｣のパロディーになります。
鯉登side
ある日の会社の昼休み。おいは部下で主任の月島と毎回社内にある食堂を利用しているが、今日は何かと違った。
それは…月島が弁当を持っていたのだ。
｢月島ぁ、今日は弁当なのか｣
｢えぇ、たまには良いかと思いまして｣
その弁当はおいにとって人生で初めて見る『光景』であった。
おいの学生時代の昼飯は鯉登家の専属シェフが休み時間に温かい出来たてが届けられ、今も社内食堂の厨房を借りて料理を作ってくれる。
栄養バランスは勿論、旬の食材を基軸とした調和の取れた飯。それがおいの知る『弁当』である。
だが月島の弁当は一段と違った。
煮物…ウィンナー…だし巻き卵…ハンバーグ…梅干し…
そして…ふりかけ
和洋のジャンルを問わず食べたいものをとくかく詰め込んだかのような献立！
まるで子供の宝物入れの様な自由さが！
食べてみたい…特にあの赤いたこさんウィンナー！
｢お疲れ様ですー月島主任弁当ですかー！うまそー｣
おい達の席に部下の二階堂が来た。
｢そうだろう｣
｢いいなー。一口分けてください｣
｢別に構わんぞ｣
｢ホントっすか！？｣
｢ではこのハンバーグをやる｣
おい!?二階堂!?なに貰う気満々なのだ!?
月島も弁当に入っていたハンバーグを二階堂の口に入れた。
｢わーい！…んっ！ハンバーグって熱々の肉汁出まくるのも美味いけど、常温だと美味さがギューッと全部閉じ込めた！って感じがしてまた良いですね！｣
二階堂……お前はいい部下だと思ってたが、お前が明日死ぬとしてもおいはもう助けないから。
コポポポ…
月島は水筒を取り出し何かを出している。
｢なんすかコレ？あっ！熱々の味噌汁だ！｣
｢弁当の米は冷えて硬くなっていかんが、味噌汁と一緒に食うと…その瞬間最高の一品に化ける！｣
｢ど…どういう事っすか！？｣
｢試してみろ｣
二階堂は月島から弁当を貰うが、しかも何故食べかけの所から！？それじゃ間接キ……
キェェェエェ！！味噌汁まで！？
｢おぉ！米が！米が口の中でホロホロ解けていく！｣
｢そうだ。茶漬けには冷や飯と相場が決まっているように温かい汁物と弁当の米は相性が抜群に良い｣
｢美味いっす！主任は天才っす！｣
｢褒めてもなにもでないぞ｣
………さらば二階堂。貴様はクビだ。
そうか……そっちがそう来るならこっちにも考えがある。
明日を楽しみにしていろ月島ぁ！！
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 44人がお気に入り
お気に入り作者に追加
「ゴールデンカムイ」関連の作品
この作品を含むプレイリスト ( リスト作成 )
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
キノ(プロフ) - 最高でした。鼻血が滝のように溢れてきます。2の方も見てきます。いってきます。 (2020年1月7日 22時) (
レス) id: b2c18f3154 (このIDを非表示/違反報告)
らる - ぜひ読ませて頂きます！ヒンナでした！ (2019年7月20日 0時) (レス) id: f40689aef1 (このIDを非表示/違反報告)
コロッケ(プロフ) - らるさん» ありがとうございます！なんとか完結することが出来ました。個人的にもこのストーリーが気に入ってます。他の小説も読んで頂けると嬉しいです！ (2019年7月19日 23時) (レス) id: 544c4a412b (このIDを非表示/違反報告)
らる - 最後までドキドキが止まらないとても ほっこり キュンッと来る面白さたっぷりの小説、見ていて飽きませんでした!!最終回、お疲れ様です！これからも頑張って下さい!!(長文失礼致しました) (2019年7月19日 22時) (レス) id: f40689aef1 (このIDを非表示/違反報告)
コロッケ(プロフ) - らるさん» ありがとうございます！もう少しで最終回となりますが、温かい目で見守ってください！ (2019年7月14日 13時) (レス) id: 544c4a412b (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：コロッケ | 作成日時：2019年6月1日 14時
