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「お腹空いた。甘か物食べよごたっ！」
私は何故かあの時以来鯉登少尉の専属パティシエになっていた。
鯉登少尉って甘いもの好きな人だったんだ…
こうして私はまた厨房を借り、何を作るか考えていた。
のだが、急に厨房の扉が開き慌てた顔をする鯉登少尉の姿があった。
「急げA！鶴見中尉どんが来おった！」
忘れてた…第七師団のラスボス…鶴見中尉がいたことを…
私は急いで鶴見中尉がいる部屋へ行き、扉を開くと鶴見中尉と月島軍曹の姿があった。
「これはこれは、キミが噂の氷川くんかね？」
「はい、はじめまして鶴見中尉殿。」
「話は鯉登少尉から聞いておる。」
今度こそ殺されるんだろうな。射撃の的にされるのか？それとも何かの実験台？
もうなんだっていいや。ありがとう私の人生。
「キミに家を差し上げたいのだが、どうかね？」
「……はい？」
「身寄りのない女性が、男しかいない所にいるの可哀そうと思ってな。不備な面があったら私が出そう。」
あれ？もしかして私のこと今の時代の人間だと思ってる？あの鶴見中尉が？
「大変有り難いお言葉ですが、お気持ちで十分です。私はここで大丈夫です。」
「だが女性はキミしかおらんのだぞ？」
「えぇ、私は鯉登少尉に命を救われたので恩返しをしたいのです。」
「そうか。なら、よろしく頼むぞ。」
「はい！」
話が終わり部屋から出ると鯉登少尉の姿があった。
「どうじゃった？」
「大丈夫でした！」
「そうか！良かったな！」
鯉登少尉はホッとしたのか、笑顔を見せ私の髪をくしゃっとした。
「ちょっ！鯉登少尉！！」
「あぁ…すまん。そうじゃ！A、今日の菓子は？」
「あぁ、まだ考えてた時だったんで何も作ってませんよ。」
「なぬ！？今から作れ！」
「ダメです！もう少しで夕食の時間ですよ！」
「ダメじゃ！ダメじゃー！」
はぁ……この駄々っ子少尉を何とかして。
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作者名：コロッケ | 作成日時：2019年5月21日 10時
