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未来から来た私を信じた鯉登少尉は、宿舎へと誘導してくれた。
｢ここじゃ。｣
｢ここって……鯉登少尉の部屋じゃないですか！？｣
｢そうじゃけど、ないか問題でも？｣
｢私てっきり1人部屋だと……｣
｢わんさかおる男の兵士の宿舎におなご1人置くこと出来んじゃろ。｣
｢そ、それもそうですね……それじゃあ、お世話になります。｣
｢おう！｣
中へ入ると1人部屋にしては広く、鯉登少尉のわりに結構綺麗に整ってた。
｢綺麗なお部屋ですね。｣
｢綺麗にせんな月島がせからしかでな。｣
さすが月島軍曹…第七師団のお母さんだ。
｢そうじゃA。そん格好じゃと怪しまれじゃき、服を探しに行っど。｣
｢え？あぁ、はい。｣
こうして私は鯉登少尉と共に服を見に行くのであった。それまでの間は一番小さいサイズの軍服を貸してくれた。
一度着てみたかった軍服がまさかここで着られるとは思いもしなかった。
｢これなんかどうじゃ？｣
鯉登少尉は色々な着物を試着しろと要求してくる。
｢なんか豪華な感じするんですが大丈夫ですか？｣
｢あぁ問題ない。｣
さすがボンボン…
｢袴とかはどうですか？動きやすそうですし。｣
｢袴？そんなん、学生が履くもんじゃろ。｣
｢いいんです。今の自分も学生の身ですから。｣
｢好きにせ。｣
私は白色ベースで花柄がある着物と紺色の袴を選んだ。
｢…どうですか？｣
｢お…おぅ、似合っちょる。｣
鯉登少尉は私の着物を買い兵舎へ戻った。
すると兵舎の門前には見覚えのある人影があった。
｢鯉登少尉、どこへ行っていたのだ！｣
この人はたしか……淀川中佐！
｢……ん？この女はなんだ？｣
やばい！！
｢淀川中佐殿。彼女は道で倒れていたところ助け、身寄りがない為、誠に勝手ながらこちらで引き受けようと思っていた所でした。｣
｢ほぅ、なるほどな。｣
鯉登少尉、半分本当の事を伝え、私が未来から来たって言うこと教えなかった…
｢…わかった。他の連中には俺から伝える。｣
｢はっ｣
淀川中佐は私の事受け入れてくれたのか、この場を去った。
｢……はぁ、びっくりしたぁー｣
｢今日はもう疲れたじゃろ。寝たやどうだ。｣
｢そうですね。｣
私は鯉登少尉のお言葉に甘えて寝る事にした。
ここに来てからの出来事は夢でありますように！と半分思いながら眠りについた。
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作者名：コロッケ | 作成日時：2019年5月21日 10時
