彼氏ができない理由は【呪術廻戦】

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「帰るよA」

『待ってまだ連絡先交換してないから！この前応援するって言ってたじゃん！』

「こんな弱そうな男の連絡先いらないでしょ。私の電話番号教えてあげるから」

『いらん！もう知ってるわ！！』




無理やり席を立たされてグイグイ腕を引っ張られる。
マジ勘弁、まだお兄さんと会う約束すらしてないんだよ！


夏油は溜め息をついた後、お兄さんに嘘臭い笑みを向けた。




「Aはね、君みたいな猿とは付き合わないよ」

『え、そんな事ない！付き合う！』

「うるさいよ、黙りな」




抵抗も虚しく終わり、ズルズルと引き摺られてお兄さんと別れてしまった。
きっともう会う事はない。友達に頼めば会えるかもしれないけど夏油が暴言吐いたせいで会いたくもない。


最低なヤツだ……



高専に戻っても、夏油に首根っこ掴まれたままだった。




『あ、あれは……おーい！七海〜！』




この状態の私を見てギョッとしていたけど、すぐに近くまで来てくれた。
なんていい子なの……




「こんばんは」

「こんばんは、七海。この先輩は悪い先輩だから耳を貸しちゃダメだよ」

『いい加減離してよー……天使の七海がゴミを見るような目を向けてくるのがツラい』

「Aが悪いんだよ。私という彼氏がいながら堂々と浮気するから」

『夏油が言うとマジに聞こえるでしょ！七海〜誤解だよ、コイツとはただの同期だから』




七海のサラサラヘアが風に揺れた。
あー……後輩という天然記念物からもいい匂いがするのね。


「さすがに可哀想です」と一言呟かれた後に首根っこは解放された。

せっかく綺麗に整えた髪も乱れている事が感覚的にわかる。


整えようと思ったら、正面から可愛い後輩の手が伸びてきた。




「前髪、癖付いてますよ」

『え…ありがとう』




こういう事への耐性0過ぎて心臓がバクバク速くなる。
この速さは五条と教室で……思い出すのはやめよう、これ以上心拍数上がると多分死ぬ。




『遺伝子レベル……』

「何がですか」

「無視していいよ、どうせ遺伝子レベルで相性が良い悪いの話が始まるだけだから」




あーーー後輩がいい男過ぎて、更に他の男が霞んで見える。

この現象に名前は無いのかな。




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理由8、担任も先輩も→←理由7、後輩のせいでもある

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