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「え、遠慮しなくてもいいよ。俺毎日通うし」
「通うな通うな!」
狩野に叫んだ江口
「あの…私、飲んじゃダメですか?本当に飲まない方がいいですか?」
喉が渇いていたA、話を変える為に聞いた
「いいよ飲んじゃおうよ!」
缶を取って渡した狩野
「ま、いいか!じゃあ皆、かんぱーい」
江口から笑顔でお許しが出て乾杯した。
一気に飲み干したA
「っああ〜!美味しい!」
Aの声が響き全員が驚いて静まり返った
「…?」
キョロキョロすると、皆一斉に笑った
「のど乾いてたんだね」
寺島に言われ、少し赤くなった。
30分後
「宏太朗、春巻き嫌いなの?」
「えっ」
「目の前に置いてあるのに食べないからさ」
狩野が言うと
「宏太朗は春巻き恐怖症になってて」
江口が答えた。
「せっかく江口先輩が買って来たんですから食べましょう」
春巻きを箸で西山へ持って行ったA
「どうぞ?」
首をブンブン振った西山
「俺が食べる」
斉藤が言うと、斉藤へ食べさせた。
「うまい」
「春巻きと言えば、並木がうちで作ってくれたやつ、美味しかったな」
江口が言うと
「え、何ですか!?うちって…江口さんちですか!?」
「うん、壮馬と宏太朗もいたよ」
「えぇ、俺も食べたい!」
狩野が言うと
「足が治ったらお作りしますね」
「うわぁ楽しみすぎる…」
更に30分後
「何で春巻き食わねんだよ…」
俯きながらつぶやいたA
ゾクッとした西山、恐る恐る隣を見た
「せっかく買って来たのに…食べれないわけじゃないのに…」
「…た、食べます」
ずっと俯いているA
顔を上げる前に食べねばと急いで口に運んだ
すると
パタッ
「ひっ!」
体をビクつかせ隣を見ると、肩にもたれかかるAが
「寝ちゃったね…」
狩野が小声で言うと
「そろそろ帰りますか」
寺島が立ち上がると、西山も立とうとした
だが、腕を掴まれた
その様子を見て“宏太朗は座ってて”
江口にそう言われ
西山以外で片づけを始めた。
“りさ…せん、ぱ…”
寝言を言うA
耳を近づけた西山
“ごめ…な、さ…”
「ああ!そんなくっつくな!!」
狩野の大声で目を覚ましたA
「並木、ベッド行こうか」
そう言って体を支えながらリビングを出て行った寺島
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作者名:のまじゅ♪ | 作成日時:2024年2月25日 13時