12.-寿司!- ページ24
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翌日
「あ、お母さん。週末帰るからね」
「そう…気を付けて帰ってきなさいね。」
電話を切り、軽く実家へ帰る荷造りをしていた。
「あ、そうだ主役だけ決めてなかった…」
執筆室へ向かい小説を読みながら考えていた。
うーん…主役…主人公…
誰が見てもイケメンって人にしないとなぁ。
それから私の弟が西山さんでお兄さんが江口さんだと…
苗字は江口…?
それより主人公!!どうしよう!!
同い年の声優さん…声優さ…あっ!!
何だ、結構近くにいた!!
笑顔で頷くA、気付くとお昼になっていた。
「あ…何か買いに行こうかな」
財布だけ持って部屋を出た。
「あっお疲れ様です」
「お疲れ様。出かけるの?」
「お昼買いに行ってきます」
「そうなんだ、俺もこれからなんだ〜。一緒に食べない?」
「でも、大丈夫ですか?外…」
「大丈夫だよ、どこ行く?」
「私はどこでも」
「じゃドラマの中で行けなかった寿司行く?」
「あ!行きましょう!」
テンションが上がったA、江口と店へ向かった。
……
「意外と混んでなくて良かったね」
「そうですね!」
「あ、そうだ。昨日の電話だけど」
「はい」
「何だったの?」
「あ…実は、島崎さんが私を松岡さんと慣れさせる為に電話で話してるところを聴かせてくれたんです。最初は電話で話してみる?ってなったんですけど、私が緊張しすぎて無理だったので、島崎さんが話すところを聴く事から始めようってなったんです。」
「なるほどね〜何で俺に代わったんだろう?」
「たぶん、松岡さんとは話せませんが、江口さんと少し話してリラックスさせてくれたんだと思います」
「ああ、俺と話すのは平気だもんね」
少し拗ねた江口。
「これでも緊張してますよ」
「嘘つけ。絶対ないわ」
「わからない様にしてます。」
そう言って笑った。
「そっかぁ。今日はこの後何するの?」
「執筆しますよ。あ、週末から実家へ帰るので荷造りもします」
「実家?どこなの?」
「名古屋ですよ」
「そっかいいねぇ。」
「江口さんはどちらですか?」
「ん…?俺は…へへっ」
少し考えて不自然に笑った江口。
「あ、そうだAちゃんは寿司ネタで何が一番好きなの?」
「サーモンです」
「人気だよね〜」
「そうですよね、今や定番ですよ。江口さんは?」
「俺はみんな好き」
「…」
Aが真顔で見つめると
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作者名:のまじゅ♪ | 作成日時:2021年12月29日 23時