及川徹 ページ8
妄想題:牛乳パン
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及川「俺の…俺の牛乳パンが…」
「……」
私と及川の間に落ちる牛乳パン。それが全ての始まりだった。
及川「今日の楽しみだったのに…」
「………」
及川「ちょっと!さっきから無視しないでよ!なんか言えよ!」
「だーかーらー!謝ったじゃん!ごめんって!!」
スマホを見ながら歩いていた私は、前から歩いてくる及川に気づかずぶつかった。
そして運悪く及川が食べていた牛乳パンが床に落ちてしまったのだ。
及川「謝っても俺の牛乳パンは戻ってこないよ!」
「はあ!?だいたい食べながら歩いてんのが悪いじゃん!!俺かっこいいとか思ってんの!?行儀悪いだけだから!」
及川「なっ!!そんなこと思ってないし!お腹が空いてたの!!」
下らなすぎる理由に思わず口が開く。
よく友達から聞く「及川くん」とはだいぶかけ離れてる。これが及川徹の実態か。
「ほんとに高3かよ…」
及川「ちょっと!聞こえてるから!」
「聞こえるように言ってんの!」
プンプンと起こる及川は「性格悪すぎ!」と悪態をついている。
お互い引くこともなくギャーギャー言い合ってると急に及川が後ろに引っ張られて「ぐえっ!」と情けない声が聞こえた。
岩泉「おいクソ及川。今日の昼は部室集合っつったろ!なんでこんなとこにいんだよ!」
及川「岩ちゃん違っ、これには訳が!」
岩泉「さっさと行くぞ!!」
「待ってよ岩ちゃん!」と騒ぐ及川を問答無用で引きずりながら岩泉は私の方を振り返って「悪いな」とだけ言って去って行った。
「…私が捨てんのか牛乳パン」
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うるさい昼休み
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岩泉「あ?歩きながら食ってたお前が悪いに決まってんだろ」
及川「岩ちゃんんん!!!」
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作者名:もぐ | 作成日時:2017年8月11日 0時