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◇35◇ グレンSIED ページ36

カンッ

蓋の空いたコーラ缶が当たる
入学式の日と同じ光景だった
時雨が防ごうとした時は焦った
だが、それを深夜が防いだのだ

あいつは俺のことを仲間だと言う
柊家を潰そうとする意思が同じだ
それだけ、たったそれだけだった

十「ちょっと、ずぶ濡れじゃないですか!」

五「うっわ、ひでぇ。
なんだよそれ、グレン」

美十と五士まで近づいて来る
力を隠すために影で過ごしたい
そう言う願望は簡単には叶わない
名家の子女達が集ってくるからだ

グ「………!」ゾワッ

とんでもない威圧を感じた
心臓を押し潰されそうな感覚だ
この違和感に他の奴らは気付かず
普通に騒がしい会話をしているが
こう感じているのは俺だけらしい

殺意、敵意、悪寒、威圧を感じて
情けないことに緊張してしまった
いや、"恐怖"してしまっている
殺されかけても何も思わなかった
そんな俺が恐怖を感じてしまった

美「え……、A様!?」

美十が慌てた声室で事を言う
視線の先を見ると、Aがいた
真昼同様、美しい姿をした少女だ
ひどく冷たい目でこちらを見ている

グ「何だ?」

貴「私は、弱いものいじめが嫌いです
ですから、見ていて腹立たしくて」

無表情かつ無機質な声で言った
全てが棒読みに聞こえるような
冷え切った声しか出さない

貴「そして、貴方の観察ですね
監視では言葉が悪いでしょう?」

ごもっともな言葉である
別に何か騒動を起こしもせず
静かに高校生活を送りたいと
思っているのに監視とは滑稽だ

柊Aは真昼以上に面倒な女だ
深夜の話が本当であれば尚更だ
"真昼の三歩先を歩く美しい怪物"
天才すぎる真昼の更に上を行く
何事にも流されない固定した心は
全てにおいて執着しないらしいが

グ「頭のいい女は怖いねぇ」

貴「怖いほど強くなければならない
さもなければ、人は信仰を失う
私は帝の鬼の全てを支配します」

この女にだけは実力を見せては
ならない気がした
計画全てに狂いが出そうだった
柊家の女は本当に恐ろしいと思う
美しい容姿からは想像もつかない
黒い何かを秘めていそうな感じで

◆36◆→←◆34◆



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美鈴愈(プロフ) - 鈴醐さん» それは…、ちょっと現実じゃ考えにくいかもしれないですね(*_*)ですが、過去には王族などの濃い遺伝子を残すために親近婚などが認められていた時もありますので……どうかな?詳しく考えていきます( ・∇・) (2019年12月5日 11時) (レス) id: 8d195bcaa7 (このIDを非表示/違反報告)
鈴醐(プロフ) - 一応血繋がってんのに結婚できんのかな・・・という思いを我慢しきれず書きに来ましたwwwあ、でもお話は面白いです! (2017年7月22日 18時) (レス) id: 6c5bc2a353 (このIDを非表示/違反報告)
美鈴愈 - イラストありがとうございました!分からないことがあったら質問させてもらいますね!( ´ ▽ ` )ノ (2016年3月2日 13時) (レス) id: d06c1fe5e8 (このIDを非表示/違反報告)
常夜リリス(プロフ) - 美鈴愈さん» いえいえこちらこそ……!!また何かあったら言ってください!!! (2016年3月1日 1時) (レス) id: 254d761d29 (このIDを非表示/違反報告)
美鈴愈 - 載せましたー!本当にありがとうございます(((o(*゚▽゚*)o))) (2016年2月29日 20時) (レス) id: d06c1fe5e8 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:美鈴愈 | 作者ホームページ:http:  
作成日時:2016年2月5日 7時

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