鬼は微笑まない

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選抜術式試験二日目
昨日と変わりなく試合は進む
少し異なるのは、日が経つにつれ
試合のレベルが上がっていること
勝ち抜き戦となればそうもなるが

男「A様、次の試合はすぐです
ご準備の方を…」

付き人の一人がこう言った
こんな所で試合をしたとしても
これから大勢の命が消えるのだ
真面目に気合いを入れて何になる

グ「ああくそ、うるせぇな。
なんでおまえらが俺に指図する？
俺は辞退するんだよ。第一、俺は
小百合よりも弱いんだぞ？
なら、そもそもこんな試合、出る
意味ないだろう？」

ひどく苦しい言葉だと思った
私には分かる、怒りがあるのだ
従者を傷つけられて黙るような
男ではないと知っている
昨日の電話でも、そう判断できた

女「一瀬のネズミの言葉など聞いては
なりません！汚らわしいですわ！」

貴「……そうですね」

汚らわしいのはお前の方だ
私の側にいるから威張り散らし
この権力と身分を利用している
そう言う絶対権力保持者に集る
者が集まるのだ、この宗教施設は

ピクッ

生徒達がグレンを笑う中で
私は空から異質な気配を感じた
空は青い、雲一つない快晴だった

？【さぁ、敵襲が来るよ】

貴(どれくらいの死者が出るかしら
この先に影響がなければいいけど)

突如、真っ青な空に赤が映る
初弾が地面に着弾すると同時に
十数人の生徒達が砕け散った
それでも光は止まらず、爆発する
殺傷目的で放たれた光ではないが
一気に多くの命が潰れた

男「ぎゃあああああ‼ 」

女「きゃあああああ‼ 」

何発もの光が着弾して弾ける
付き人達も次々と巻き込まれる
悲惨だ、残酷だ、そんな光景で
その光景を遮るかのように煙が
焚かれ、視界の多くを制御された

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