Brother (ページ11)

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命あっての物種ページ11

紫耀side

ポタ、ポタ…。

目の前で流れる血は、自分のもの。

自.虐行為がやめられない。

コンコン…

廉「しょーにぃご飯」

「あーごめん今行く」

すぐに止血して、廉を抱っこして下に降りた。

廉「しょーにぃいたいいたい？」

「え？」

廉「ここー」

廉は袖がめくれて見えてる手首を指さした。廉を抱っこして袖がめくれたみたい。

廉は心配そうに俺を見る。

「大丈夫、さ！行こ」

潤『お前、もうやめとけ。これ以上すんな』

何年か前に潤くんから注意された。自分の命を大切にしろ、命を粗末にするなって。

でも癖って抜けなくていつになってもやめられない。

ストレス発散方法がこれしかない。

ポンポン…。

「廉…」

廉「ゆたにぃがやってくれるの」

いつ優太兄ちゃんはこれを教えたんだよ。泣けてくるじゃん。

「ｸｯ…ふぅ、ぅぅ……」

廉「いたいいたい？」

「廉、ごめん…」

階段の途中に座り込んで廉に顔を埋めて泣いた。廉の温かい手が心に染みる。

小さいはずの手が大きく感じた。